タイの首都・バンコクから北へ車で90〜120分ほどのところにあるアユタヤ歴史公園。
かつて栄華を誇った古都・アユタヤの遺跡群があり、世界遺産にも登録されている場所です。
鉄道やバスで行けなくもないですが、見どころが散在している上に鉄道は本数が少なくバスは難易度が高いようだったので、おとなしくツアーに参加することに。
アユタヤの主な遺跡を巡って昔の王宮や木の根に取り込まれてしまった仏像の頭を見たり、象乗りの体験もあってとても楽しめました!
象乗り体験
参加したのは、午後の半日でアユタヤの名所を回るツアー。
インターコンチネンタル・バンコクに集合し、マイクロバスに乗り込みます。
我々のグループ3人のほかには家族が1組。それに運転手さんとやや片言ながら十分理解できる日本語を話すガイドさん。

最初の目的地・象乗り体験ができる場所(名前忘れた)へ。

2時間ほどかけて到着し、バスを降りると…あ、象だ象だー!

動物園で見ることはありますが、普通はガラスや柵の向こう。触ろうと思えばすぐ触れるような位置に象がいるのはとても新鮮な体験です。
万が一暴れだしたら……と思わなくもないですが、象使いたちがきちんと手なづけているのでしょう。めっちゃ大人しい。

子供用のピンクでかわいい象の乗り物も。

何気にネコもいました。象は怖くないんかな?

写真左奥の上ったところから、順番に象に乗っていきます。最大2人乗り。
現地の人からすればいかにも観光地な感じなのでしょうが、それでも象に乗れるなんてそうできる体験ではないので私達にとっては楽しい。

赤い服で一言も喋らない(たぶん喋ってもタイ語なのでわからない)象使いの操る象の後ろに乗り込み、いざ10分間の散歩。

サンダルごしにですが象の背中に触れてみたところ、めっちゃ硬い!言うても動物なのでもっとぶにっとした感覚があるのかと思いましたが、弾力はあまりなくガチっとしていました。
そして歩くと揺れる揺れる。縦揺れがすごい。

馬やラクダなどに乗る時は普通手綱を握るものだと思いますが、象使いは棒のようなものを持っているだけでそれも使わず、どうやって操っているのかさっぱりわからない。不思議。

そして自由。

ぐるっと散歩して、象と象使いたちの詰め所に帰ってきました。

降りると、観光地の定番・記念写真の販売が。

大きく円表記されていたので、日本人の観光コースになっているんでしょうね。
1〜3はわかるが、4番のディスプレイにはなぜかYouTube。暇つぶししてたやろ!

こちらもツアーの定番、併設のお土産ゾーンへ。さまざまな象グッズが並ぶ中、なぜか卑猥な感じのオブジェが。。。

おおっと、こちらも?

日本より秋篠宮さま夫妻もいらしたことがあるようです。

アユタヤエレファントパレスっていう名前の場所なのね、なるほど。

アユタヤ国王が眠るワット・プラ・シーサンペット
次にやって来たのは、アユタヤ国で最も重要な寺院であったワット・プラ・シーサンペット。
海外ってたまに普通に野犬がいて怖いことありますよね。

現在は廃墟となっている寺院とはいえ、タイの国教である仏教の大切な場所。一定のマナーと敬意が必要です。

こういう光景を見ると、RPGのダンジョンを思い出してしまうゲーマー脳。レンガのドットっぽさがそれに拍車をかける。
遺跡なんてそれこそゲームでしか訪れたことないですが、これがリアル遺跡か…!

約500年ほど前につくられたものの、その後の戦争によりビルマ(現ミャンマー)軍により破壊され現在に至るとのこと。

旅番組にありそうな風景。

仏像の首は、当時のビルマ軍によりことごとく切り取られています。同じ仏教徒のはずなのに、なぜなんでしょうか。




仏僧らしき方々も観光に訪れていました。

めっちゃスマホで写真撮ってる!

この大きな塔のような建造物、1つ1つに国王が眠っているとのこと。

あんなところに犬が!まあ国王も仏も犬なら許してくれるかな。

他のところはほとんど破壊され、あるいは風化してしまっているものの、国王の3つの墓だけはほぼ健在でした。


ワット・マハタート
ワット・マハタートは、さきほどの14世紀に建てられたワット・プラ・シーサンペットよりさらに古い、13世紀につくられた寺院。

いかにもタイらしい、のんびりした物売りを横目に見ながら中に入っていくと……

このワット・マハタートで最も特徴的なところに着きました。この大きな木の根元付近にあるのは…?

仏像の頭!

ビルマ軍により切り落とされた頭が、その場所で成長した木の根に取り込まれてしまったらしい。
この場所で記念撮影をする際は、この仏頭よりも頭が低くなるよう座って撮る必要があるとのことです。

周りにはやはり破壊しつくされた遺跡が広がっています。


やはり、ここもほとんどの仏像の頭部が切り落とされている状態。

それはもう、とにかく徹底的。どれほどの憎しみがあったのか、それとも戦意を喪失させるためなのか。


しばらく奥に歩いて行くと、RPG脳的にはボスが出てきたり重要なアイテムが見つかりそうな場所に出てきました。

うおー、この造形たまらねえ。

この建造物の正面にいた仏像は、奇跡的にというべきかほぼ完全な状態で残っていました。

うーん、神々しい。

ワット・ヤイ・チャイ・モンコン
最後にやって来たのは、こちらも13世紀に建てられた寺院ワット・ヤイ・チャイ・モンコン。

最初に、金と銀のウサギが守る金色の仏像にお参り。


その奥に進んでみると、さらに荘厳な装飾に彩られた仏像が鎮座していました。来る人来る人が皆祈りを捧げていきます。

その後ろには象に乗って戦う絵が。ビルマ軍との戦いを描いているのでしょうか。

ちょうど外に出たところ付近に、なぜかドラえもん×3体が祀られている社を発見。
日本の未来のネコ型ロボットが、14世紀のタイに作られた寺院に供えられているのはなんとも不思議な感じ。

足の大きい、黄色い法衣に身を包んだ寝釈迦象。

なかなかいい表情をしています。

何気にその辺に停めてあるバイクに僧シールが貼られていたり、タイというよりハワイあたりにありそうな像もあったり。


16世紀の終わり頃、アユタヤの王がビルマ王子との一騎打ちに勝利したことを記念して建てられたという、72mの仏塔。


2体の大きな仏像がこれを守っており、周りにも小さな仏像がたくさん並んでいます。幸い少し中心部から離れた場所にあったため、戦火を免れこれまでのように首を切り落とされるということはなかったそう。



途中まで中に入れるようなので、少し急な階段を上って入ってみることにします。
レンガが時間の経過とともに歪んでしまっているようで、かなり上りづらい。

日本人観光客に向けた注意書き。だいたい合ってるけど、このフォントは何なんだ。。。(スリには注意します)

それほど高くはないものの、上からの景色はなかなかのもの。
周り一帯には高い建物がなく、仏教施設と木々だけが広がっています。

入ることができる一番奥は部屋のようになっているっぽい。

8体の金の仏像が周りを取り囲み、中央は井戸のように深い空洞となっていました。


上からだと階段の歪み具合がよくわかります。下りは特に怖いので、気をつけて。

あとがき
もう少しタイの歴史について勉強してきた方が良かったかなとは思いますが、ただ回るだけでも日本とは違う仏教の形やタイの歴史に触れることができ楽しめました。象にも乗れるしね。
最初にも述べましたが、アユタヤは見ておくべき寺院が散在している上に鉄道やバスはそれぞれ難易度が高いので、車なり現地の友人でもいない限りは素直にツアー参加するのがいいと思います。
(別の友人はバンコクから鉄道で観光に来ようとしてめっちゃ苦労してました)
バンコクやパタヤなど都市部もいいですが、こういった遺跡を巡るのもまた違った良さがありおすすめです!
ただ、日陰が少なく暑いのでその覚悟と対策はお忘れなく。






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