当記事は2011年に書いたもの。基本は変わらないものの裁断機やスキャナーの新機種など多くの情報が更新されています。
それらも含めて、以下の記事に本を裁断・スキャンしてデータ化する”自炊“についてまとめてあります。
この記事だけチェックしておけばOKなように随時更新していきますので、こちらもチェックしてみてください。

さて、今回はScansnapの設定についてです。
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【自炊(本の電子化)完全マニュアル】 全2+6+1回シリーズ
☆ 第4回「本に合わせてScanSnapを設定し、スキャンしよう!」
第5回「電子化した本をiPadやiPhone、MacやWin機で読もう!」
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設定をScansnapに任せると、痛い目を見る…かも?
Scansnapはとても優れたスキャナーであり、発売から2年近く経った今でも自炊に最も適した製品であることは、当ブログでも比較記事でご紹介してきた通りです。
但し、設定に関しては必ずしもScansnapに全てお任せ、でうまくいくわけではありません。
例えて言うなら、AIに任せたDQ4のクリフトのように、Oracleに任せた実行計画のように、時に正しく、時に間違った動きをするのです。
(例えがわからない方、すみませんw)
というわけで、今回はScansnapの設定について、カラーからモノクロ、雑誌から文庫本までスキャンしてきた私が解説していきたいと思います。
# なお、以下の解説はWindows VistaとScansnap S1500で行っています。
筆者は現在Macユーザーですが、Scansnapを買ったのがMac購入前だったので。。。^^;
ですので、Macでは以下の説明が一部当てはまらない可能性があることを、予めおことわりしておきます。
タッチパネルで操作可能なほかスキャン速度など基本性能もアップしており、今購入するならこちらがおすすめ。
レビュー記事は以下からどうぞ。
まずはファイル名の設定から
今回は、海軍vs白ひげ海賊団が一段落したONE PIECEの最新60巻をスキャンします。
Scansnap Managerを開いたら、まずファイル名を設定しましょう。
「保存先」タブの「ファイル名を設定」ボタンをクリック。
好きなファイル名を入力します。
例)の部分に出ている通り、『自分が付けたファイル名+連番』で読み取ったファイルが保存されます。
読み取りモードの設定(★最重要!)
次に読み取りモードの設定です。
# ここはきっちりやっておかないと読み取った本が読みにくかったり、汚くなったり、逆さになったりしてしまいますので、非常に重要です!
画質は、上から二番目の画質「スーパーファイン」が最もバランスが良くオススメです。
ちなみに、
- 「ファイン」以下
⇒ 文字が若干欠けてしまう。文章は読めるがやや粗い。読み取り速度は「スーパーファイン」と変わらず。 - 「エクセレント」
⇒ 読み取り速度が1/3に。
※ここはHDD容量などの兼ね合いもありますので、お好みで。
カラーモードは、マンガなら「グレー」が良いです。黄ばんだ古いマンガでも、きれいに読み取ってくれます!
また、カラーの本や雑誌なら「カラー」、文字のみの文庫本なら「白黒」がオススメです。ちなみに…
- 「自動」
⇒ 誤認識してカラーページをモノクロで読み取ったり、マンガのページを白黒で汚く読み取ったりする場合あり。 - 「カラー高圧縮」
⇒ かなり画質が落ち、粗さが目立つ。
読み取り面は、もちろん「両面読み取り」に設定。
次に、オプションをクリック。
「文字をくっきり」「文字列の傾きを自動的に補正」「原稿の向きを自動的に補正」のチェックを外しましょう。
- 「文字をくっきり」
⇒ 文庫本ならまだ良いが、マンガや雑誌などは絵や写真の黒が強調され、汚くなってしまう場合あり。 - 「文字列の傾きを…」「原稿の向きを…」
⇒ これも文庫本ならおそらく大丈夫だが、絵や写真は逆に回転されてしまったりする場合あり。普通逆にセットしてしまうことはまずないので、チェックを外して問題なし。
ファイル形式、原稿読み取り設定
ファイル形式は「PDF」「JPEG」のいずれかを選択。
- 「PDF」のメリット
⇒ 1ファイルにまとまるので扱いやすい。OCRによるテキスト認識可能。など - 「JPEG」のメリット
⇒ iPhotoでの管理ができる。PDFに比べ、スペックの低いPCでも扱いやすい。など
※これもお好みで。
原稿タブの設定はいじらなくてOK。原稿サイズは「サイズ自動検出」、マルチフィードは「重なりで検出(超音波)」となっています。
いざ、スキャン開始!
あとは裁断した本を下向きにセットして、スキャン開始!サクサク読み取ります。
読み込み中は、こんなウィンドウが出てます。
読み取り完了すると、自動的にAdobe Acrobatが起動。バッチリきれい!
マンガなら読み取りを二回に分けて、サイズは合計100MB程度。
分割されたPDFの結合(by Adobe Acrobat)
# この手順は、読み取りモードの設定で「継続読み取りを有効」にチェックを入れておけば不要のようです!500冊以上スキャンしておいて気付かないとは…^^; ご指摘ありがとうございました!
この2ファイルを結合して1つにしましょう。Adobe Acrobatで「結合」-「ファイルを単一のPDFに結合」を選択。
「ファイルの結合」ウィンドウで、結合するファイルをドラッグ&ドロップし、順番に並べたら「ファイルを結合」をクリック。
結合中。。。
結合が終わったら、好きな名前で保存しましょう。
この通り。簡単ですね(^-^)
テキスト認識(OCR)
技術書等でテキスト認識したい場合は、ファイル形式で「検索可能なPDFにします」をONにしておきましょう。
すると、スキャン後このようなウィンドウが出て、テキスト認識してくれます。
結構時間かかるので、後で検索する必要のある本だけにするのが得策です。
テキスト認識しておくと、Spotlightで本文検索できちゃいます!
これは、私のiMacを「evernote」というキーワードで検索したところ。
検索結果を見ると、タイトルには「evernote」という文字を含まないが、本文には含んでいる『iPhone情報整理術』がヒットしています!
設定は一度やってしまえば手間かかりません
以上、かなり多くの設定項目があるように見えますが、一度設定してしまえばさほど手間はかかりません。
本を次々スキャンする際に変更するのは、ファイル名とカラーモード(カラーorグレーor白黒)、テキスト認識の有無くらい。
ここで紹介した以外にも設定項目がありますが、私は特に変更せずに十分なスピード、画質が確保できています。
本の電子化を極める(?)方は、その他の項目も自分好みに設定してみるのも良いのではないでしょうか(^-^)
さあ、次はスキャンした本の読み方です!
Windows、Mac、iPad、iPhoneそれぞれでオススメの読み方をご紹介します。乞うご期待!
今回スキャンに使用した、Windowsモデル(S1500)はこちら。(Macでも使用可。実証済み)
2013/2/22現在、さらにスキャン性能がアップした「ScanSnap iX500」が登場しています。
レビューは以下から。
ScanSnap iX500とS1500を写真と動画で比較!読み取り速度の差も測ってみた(マンガ、名刺)
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