アップルが毎年6月に行っている、アプリ開発者向けのカンファレンス・WWDC。
その最初にはiOSやmacOSをはじめとしたソフトウェアの新機能が発表されるのが通例となっています。稀にMacBookなどのハードウェアも発表されるのですが、今年はやはりありませんでした。
この記事では、今回発表されたiOSやmacOS、iPadOS、watchOSの新機能をざっくりと紹介。
秋頃に一般ユーザーも使えるようになるiPhoneなどの新機能を、サクッとチェックしていってください!
iOS 15
・FaceTimeに空間オーディオ機能が追加。雑音をカットしたり、逆に周りの音を拾う設定も可能に。ポートレートモードが追加され、背景がボケて人物がよりくっきりと映る
・FaceTime Linkで、ビデオ通話のスケジュールを他のユーザーと共有できる。通話のためのリンクをシェアすることができるので、iPhoneでなくともウェブから参加可能
・FaceTime上でビデオや音楽、iPhoneの画面などをシェアしながら同時視聴し体験を共有できる「SharePlay」。Apple TVにも対応
・通知をまとめて、決まった時間に要約を教えてくれる機能
・メッセージアプリ上で、相手が集中している(おやすみモード中で通知を切っている)ことがわかる
・通知やホーム画面をカスタマイズし、シチュエーションに応じて「同僚からの通知のみ受ける」「家族のみ」といった設定が可能に
・写真からテキストを抽出し、コピー&ペーストしたり電話をかけたりが可能な「Live Text」機能。すでに撮影した写真やWeb上の画像でも適用可
※スタート時は日本語未対応
・Spotlightで、写真に写っている文字を検索できる
・連絡先に、最近シェアしたリンクや写真などさまざまな情報が付与されてよりリッチに
・写真アプリで自動生成されたメモリーに、Apple Musicの音楽が自動選択される機能
・天気アプリで表示される天気の様子がより豊かな表現に。紫外線や気圧、ヒートマップ、雨雲表示なども追加
・マップアプリで地球儀表示。地図上の建物や地形の高低差、色なども豊かに表現
※日本でどの程度対応されるかは未知数
・カーナビが立体的になり、車線の合流などもより見やすく
※日本でどの程度対応されるかは未知数
・徒歩でのナビも、周囲の建物をスキャンするとより立体的に教えてくれる
※アメリカの一部都市よりスタート
・Safariのタブ切り替え、まとめなどがよりしやすく
AirPods
・AirPodsに、会話する(向き合っている)相手の声を強調して聞き取りやすくする機能
・iPhoneの通知読み上げに対応
・iPhoneなどと同様に「探す」アプリに対応。置き忘れると通知してくれる
・空間オーディオに対応。また、Apple Musicでも空間オーディオ対応音源を提供開始
iPadOS 15
・ホーム画面のウィジェットに対応。iPhoneの小さな画面では使えないウィジェットも利用可
・Appライブラリに対応。あまり使わないアプリを非表示にするなど、アプリの整理がしやすくなった
・画面上部をタップするとマルチタスクメニューが開き、全画面やスプリット表示を自在に切り替えできる。「シェルフ」という名前の、ビューごとしまっておく機能も追加
・メモアプリに他ユーザーへのメンション、共有、タグ付与機能が追加
・Apple Pencilで右下からスワイプすると新規メモが出てきて、すぐにメモできる「クイックノート」機能
・iPhoneで使えていた翻訳機能が、iPadやMacでも使えるように。写真の文字を翻訳したり、入力した文章を自動翻訳することもできる
・iPadでもアプリが作れる「Swift Playground」機能。App Storeへの提出まで可能。
・メールやSafariのプライバシー保護機能強化
・アプリごとにどの程度個人情報にアクセスしたかをレポート
・Siriがネットに接続することなく多くの処理を行うようになったため、ネット接続不要な処理(アプリの呼び出しなど)がとても速くなった
iCloud
・iCloudに、復旧用の連絡先や、故人のアカウントを管理する連絡先を追加する機能
・iCloud+が登場。より強固なデータ暗号化、メールアドレスのランダム生成と管理、ホームアプリの監視カメラをいくらでも追加できて(監視カメラ映像データのみ)データ保存無制限など。価格は据え置き
・ヘルスケアアプリで、歩行安定性の計測や長期的視点でのトレンド通知機能
・家族にヘルスケア情報を共有可能に
watchOS 8
・睡眠アプリで、呼吸数の計測機能に対応
・太極拳・ピラティスのワークアウト追加
・iPhoneで撮ったポートレート写真を文字盤にできる
・写真やメッセージアプリがリニューアル。メッセージでの共有やテキスト入力もより簡単に
ホームアプリ
・Apple TVのスピーカーとしてHomePod miniが利用可能に
・Apple TVで、家族の誰がコンテンツを見たのかみんなで共有できる
macOS Monterey
・新しいmacOSの名前は、Monterey(モントレー)
・FaceTime、他ユーザーとの共有機能強化、クイックメモなどiOS 15にあわせて利用可能に
・ユニバーサルコントロール機能。MacやiPad、iPhoneといった機器を隣同士に置くと、何の設定もせずにその間で自由にカーソルを動かしたり、ファイルを移動したりできる。例えばMacから隣に置いたiPadを動かすことも可能
・AirPlayに対応。iPhoneやiPadの画面をMacに映せる
・ショートカット for Macが登場。複数の操作をまとめたショートカットがつくれる
・Safariのタブデザインがリニューアル。タブをまとめてフォルダに入れて管理できる、など
・Safari拡張機能がiPhoneやiPadでも使える