2019年9月20日(金)に発売された、iPhone 11と11 Pro(およびPro Max)。
以下の記事でも書いたように個人的にはiPhone SEや11がオススメですが、トリプルカメラを備えたiPhone 11 Proもガジェット好きを中心に人気があるようです。
私の周囲は新しもの好きなタイプが多いので、2019年9月時点ではiPhone 11 Proのミッドナイトグリーンが一番人気でした。私はiPhone 11のグリーンを購入済み。
iPhone 11 Proかなり高いのに、みんなよう買うなあ……。
新iPhoneの発売に合わせ、ドコモ・au・ソフトバンクの大手携帯3社も様々な料金プランやオプションを打ち出してきています。
ただ、今回はプランの内容が2019/10/1より前と以後でかなり違う。
なぜなら、総務省の指導によりこれまでの2年縛りで機種代金を割り引くプランが廃止へと向かっているからです。
総務省が11日、携帯電話料金を2年契約の途中で解約する「違約金」を現行9500円から1000円以下に引き下げる案を示し、携帯業界は激震に見舞われた。
携帯「2年縛り崩壊」へ、総務省の強行で大手3社に激震 | Close-Up Enterprise | ダイヤモンド・オンライン
では、実際にドコモ・au・ソフトバンクでiPhone 11や11 Proを含むiPhoneを購入する場合、どのプランを契約すればよいんでしょうか?
各社の主要プランを調べて詳しく解説し、使い方ごとにおすすめのプランを考えてみました。
ドコモ(docomo)
ドコモのiPhone含むスマートフォンプランは、大きく2つに集約されています。
「ギガホ」と「ギガライト」の2つです。
ギガホ
ギガホは、毎月30GBまで速度制限なしで使えるドコモの定量プラン。
30GBを超過後も最大1Mbpsの速度で使えるほか、2020年5月1日以降に申し込みなら「ギガホ増量キャンペーン2」により高速通信の容量が倍の60GBにアップします。
2019年10月1日より、前述の総務省の指導もありプランの内容が大きく変わりました。
特筆すべき点は、以下の3つ。
- 2年契約なしの料金が2年契約ありと差額170円になるよう値下げ
- 2年契約の解約金が9,500円→1,000円に
- ドコモのクレジットカード・
dカードを使うと、2年契約あり・なしの間にある月額170円の差がなくなる
2年契約あり | 2年契約なし | ||
---|---|---|---|
|
| ||
月額料金 |
7,678円 (解約金:1,100円) | 7,865円 | 7,678円 |
利用可能データ量 |
30GB (※現在は60GBに増量中) | ||
国内通話料 |
家族間通話無料 家族以外への通話は30秒あたり20円 |
※2020/8/20現在
※いずれも税込
ギガライト
ギガライトは、最大7GBまで利用するデータ容量ごとに段階的に月額料金がアップするプラン。
7GBを超えると、最大128kbpsまで速度が落ちてネットやLINEもままならなくなるので注意。
ギガホに対し、利用するデータ量が少ない人向けのプランです。
通話料、SMSはギガホと同様に別途料金が必要。通話し放題のオプションも同じ。
2019年10月1日からは、ギガホ同様に2年契約なしの料金および2年契約の解約金が大きく下がっています。
「ギガホ」同様、dカードを使うと、2年契約あり・なしの間にある月額170円の差がゼロに。
利用データ量 |
2年契約あり (解約金:1,000円) | 2年契約なし | ||
---|---|---|---|---|
|
| |||
月額料金 | 〜7GB | 6,578円 | 6,765円 | 6,578円 |
〜5GB | 5,478円 | 5,665円 | 5,478円 | |
〜3GB | 4,378円 | 4,565円 | 4,378円 | |
〜1GB | 3,278円 | 3,465円 | 3,278円 | |
国内通話料 |
家族間通話無料 家族以外への通話30秒あたり20円 |
※2020/8/20現在
※いずれも税込
データプラス
ギガホやギガライトの契約がある場合に、同一名義でもう1つ回線を増やすことができるのがデータプラス。
要するに、タブレットやルーターをスマートフォンとあわせて契約するとき用のプランですね。
利用可能なデータ量はギガホ・ギガライト契約のメイン回線と共有することになります。
月額料金 | 1,100円 |
---|---|
利用可能データ量 | (メイン契約と共有) |
※2020/8/20現在
※いずれも税込
オプションプラン
ギガホ割
「ギガホ」を契約する場合、最大6ヶ月間1,000円/月の割引となる。
音声オプション
通話をよくするというユーザー向けの通話オプションは以下の通り。
5分以内の通話無料オプションは700円/月、何分でもかけ放題のオプションだと1,700円/月がプラスされます。
音声オプション | 月額料金 | 通話料 |
---|---|---|
かけ放題 オプション | 1,870円 | 国内通話かけ放題 |
5分通話無料 オプション | 770円 |
国内通話 5分以内:無料 5分超過分:30秒あたり20円 |
※2020/8/20現在
※いずれも税込
みんなドコモ割
同一「ファミリー割引」グループ内で、条件を満たした回線数に応じて割引。
2回線でそれぞれ-500円/月、3回線以上で-1,000円/月。
ドコモ光セット割
同一「ファミリー割引」グループ内で当月内に「ドコモ光」基本使用料の課金が 1回線以上あると、「ギガホ」「ギガライト」回線の月額料金が1,000円割引となる。
【料金シミュレーション】
以上の情報をもとに、ドコモでiPhoneを運用した場合の料金を考えます。
全てパターンを網羅すると図が複雑になりすぎるので、ギガライトはデータを5GB消費した場合のみを記載しました。
また、家族割や固定回線による割引はないものとします。
ギガホ |
ギガライト (3〜5GBの場合) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
2年契約あり | 2年契約なし | 2年契約あり | 2年契約なし | |||
dカード割なし | dカード割あり | dカード割なし | dカード割あり | |||
月額料金 | 7,678円×24 | 7,865円×24 | 7,678円×24 | 5,478円×24 | 5,665円×24 | 5,478円×24 |
ギガホ割 (6ヶ月) | -1,100円×6 | -1,100円×6 | -1,100円×6 | – | – | – |
合計 (2年間の合計) |
6,578円×6 7,678円×18 (177,672円) |
6,765円×6 7,865円×18 (182,160円) |
6,578円×6 7,678円×18 (177,672円) |
5,478円×24 (131,472円) |
5,665円×24 (135,960円) |
5,478円×24 (131,472円) |
※カッコ内は支払総額
※税込
au
データMAXはデータ容量が使い放題のプランで、主にデータ使用量が多い人に適しています。
ピタットプランはデータ使用量に応じて段階的に料金が上がっていくプランで、主に月々のデータ使用量が少ないユーザー向け。
データMAXプランにはさらに以下2つのプランがあります。
- データMAX 4G LTE:データ通信が使い放題のプラン
- データMAX 4G LTE Netflixパック:データ通信が使い放題に加え、Netflixの契約がついてくるプラン
新auピタットプランN(ピタットプラン4G LTE)
新auピタットプランNは、データ使用量に合わせて料金が変わるプラン。
ドコモのギガライト、ソフトバンクならミニモンスターと競合するプランですね。
データ通信量が7GBを超えた場合、最大128kbpsの低速通信となります。
2019年10月1日から名前が変わり、2年契約なしの場合の月額料金、解約金が大きく下がっています。
利用データ量 |
2年契約あり (解約金:1,000円) | 2年契約なし | |
---|---|---|---|
月額料金 | 〜7GB | 6,578円 | 6,765円 |
〜4GB | 4,928円 | 5,115円 | |
〜1GB | 3,278円 | 2,365円 | |
国内通話料 |
家族割加入で、家族間通話無料 それ以外は30秒あたり20円 |
※2020/8/20現在
※いずれも税込
データMAX 4G LTE(及びNetflixパック)
データMAX 4G LTEは、スマートフォンでの高速通信が使い放題となるプラン。
ただしテザリング、データシェア、世界データ定額での利用は上限30GBなので注意。その容量を超えると、最大128kbpsの低速通信となってしまいます。
また、動画やクラウドゲーム等で長時間の大量データ通信を伴う場合、HD画質の視聴ができる程度の速度に制限するとのこと。一定期間内に大量のデータ通信があった場合にも混雑する時間帯に速度制限を行うとしています。
これら多くの制限事項を考えると、必ずしも「使い放題」と言える内容ではありませんね。。
2年契約あり | 2年契約なし | |
---|---|---|
月額料金 | 8,228円 | 8,415円 |
利用可能データ量 |
使い放題 ※ただし、テザリングやデータシェア等は上限30GB ※大量データ利用時に速度制限あり |
※2020/8/20現在
※いずれも税込
※2年契約の解約金は1,100円
データMAX 4G LTE Netflixパックも、基本的に内容は同じ。
料金はプラス1,000円で、Netflixの契約が付属します。
オプションプラン
スマホ応援割Ⅱ
機種変更・新規購入と同時に以下のプランに加入した場合、翌月から6ヶ月間利用料金から1,000円/月割引されます。
※過去にスマホ応援割、ビッグニュースキャンペーンが適用されたことがある場合は対象外
料金プラン | 割引額 |
---|---|
データMAX 5G ALL STARパック | 1,650円/月 |
データMAX 5G Netflixパック データMAX 4G LTE Netflixパック | 1,320円/月 |
データMAX 5G データMAX 4G LTE ※受付終了プラン | 1,100円/月 |
※2020/8/20現在
※いずれも税込
通話定額2/通話定額ライト2
データMAXやピタットプランと組み合わせることで、「通話定額(+1,800円/月)」なら通話がし放題に、「通話定額ライト(+800円)」なら5分以内の通話がし放題になる。
月額料金 | 通話料 | |
---|---|---|
通話定額2 | 1,980円 | 国内通話無料 |
通話定額 ライト2 | 880円 |
国内通話 5分以内:無料 5分超過分:30秒あたり20円 |
※2020/8/20現在
※税込
家族割プラス
同じ「家族割プラス」グループに加入している人数に応じて、料金を割引。
2回線の場合は500円/月、3回線の場合は1,000円/月の割引となる。
(auデータMAXプラン Netflixパックの場合は、2回線でも1,000円/月の割引)
以下のプランの場合は、4回線以上で2,020円/月割引。
・データMAX 5G
・データMAX 5G Netflixパック
・データMAX 5G ALL STARパック
・データMAX 4G LTE
・データMAX 4G LTE Netflixパック
auスマートバリュー
「auひかり」や対象となるauの固定通信サービス、または「auスマートポート」とのセットで、携帯電話の利用料金が割引となる。
新auピタットプランの場合は500円/月(1GB以上の利用が必要)、データMAXの場合は1,000円/月の割引。
【料金シミュレーション】
以上の情報より、auでiPhoneを運用した場合のランニングコストを計算してみましょう。
新auピタットプランについては、データ使用量が1〜4GBの場合をピックアップして計算します。
また、家族割や固定回線による割引はないものとします。
新auピタットプランN (1〜4GBの場合) | データMAX 4G LTE | |||
---|---|---|---|---|
2年契約あり | 2年契約なし | 2年契約あり | 2年契約なし | |
月額料金 | 4,928円×24 | 5,115円×24 | 8,228円×24 | 8,415円×24 |
合計 (2年間の合計) |
4,928円×24 (118,272円) |
5,115円×24 (122,760円) |
8,228円×24 (197,472円) |
8,415円×24 (201,960円) |
※2020/8/20現在
※カッコ内は支払総額
※税込
ソフトバンク(SoftBank)
このうち、スマホデビュープランはガラケーからスマートフォンに機種変更もしくはMNPする人向けであり、このブログを読んでいる人にはあまり縁がないプランでしょう。
よって、ここでは「メリハリプラン」「ミニフィットプラン」について計算していきます。
メリハリプラン
メリハリプランは、データ容量50GBという携帯大手3社の中でも際立って大容量のプラン。
さらに、YouTubeをはじめLINE、Twitter、Instagram、Facebookなど多くのサービスについてデータ容量の消費が無しになる「動画SNS放題」がセットになっているのも特徴的。
特にYouTubeはよく観る人も多いでしょうしデータ消費も大きいので、ノーカウントとなるのは嬉しいですね。
(そもそも50GBを使い切るかどうかは別として)
通話料は20円/30秒かかりますが、通話がし放題となる定額オプションを組み合わせることもできます。
また、ドコモ・auと違い2019/9/13より2年契約および契約解除料なしのプランに改定しています。これは好印象。
月額料金 | 8,228円 | |
---|---|---|
利用可能データ量 | 50GB | |
国内通話料 |
家族割利用時、家族同士は通話無料 家族以外への通話30秒あたり20円 |
※2020/8/20現在
※いずれも税込
ミニフィットプラン
ミニフィットプランは、データを使った分だけ段階的に料金が上がるプラン。
ドコモのギガライト、auのピタットプランと似たようなプランですね。
しかしこのミニフィットプラン、他2社に比べて料金は若干高め。
2GBを超えた時点で50GB使えるメリハリプランと料金が同じになってしまいます。
ソフトバンクとしては、なるべく多くのユーザーをメリハリプランに誘導したいんでしょうね。。
本当にデータを消費しない人にしかすすめられないプランです。
利用データ量 | 月額料金 |
---|---|
〜5GB | 8,228円 |
〜2GB | 6,578円 |
〜1GB | 4,378円 |
国内通話料 |
家族割利用時、家族同士は通話無料 家族以外への通話30秒あたり20円 |
※2020/8/20現在
※いずれも税込
オプションプラン
半年おトク割
新規契約または機種変更をした場合、対象料金サービスに加入すると6ヶ月間1,100円/月(税込)が割引されるサービス。
メリハリプラン、ミニフィットプランも対象となる。
(通話)定額オプション+
「準定額オプション+(+880円/月)」なら5分以内の通話料が無料に、「定額オプション+(+1,980円/月)」なら全ての通話がし放題となる。
みんな家族割+
家族割引に加入した状態で、以下の条件を満たすと割引となる。
・メイン回線が以下のいずれか
・データプランメリハリ
・データプラン50GBプラス
・データ定額 50GBプラス
・データ定額 50GB
・グループ内の回線が以下のいずれか
・データプランメリハリ
・データプランミニフィット
・データプラン50GB+
・データプランミニ
・データプラン1GB(スマホ、ケータイ)
・データプラン100MB
・データ定額ミニモンスター
・データ定額スマホデビュー
・データ定額50GB
合計2回線で500円/月、3回線で1,500円/月、4人以上で2,000円/月が割引される。
また、基本的に家族限定のドコモやauと違い、遠くの親戚や同居中の恋人、シェアハウスの仲間なども条件を満たせば割引の対象となる。
おうち割 光セット
対象となるソフトバンクの固定通信サービス(SoftBank 光、SoftBank Air、Yahoo! BB ADSLなど)とセットでソフトバンクのスマートフォンを契約すると、毎月1,000円割引となる。
【料金シミュレーション】
以上を踏まえ、ソフトバンクでiPhoneを運用した場合の月々の料金(および2年間のトータル支払額)を計算してみました。
ミニモンスターについてはデータ使用量が2〜5GBの場合を例にして計算しています。また、家族割や固定回線による割引は除外。
メリハリプラン |
ミニフィットプラン (2〜5GBの場合) | |
---|---|---|
半年おトク割 | -1,100円×6 | |
月額料金 | 8,228円×24 | |
合計 (2年間の合計) |
8,228円×24 – 1,100×6 (190,872円) |
※2020/8/20現在
※カッコ内は支払総額
※税込
計算結果からわかること
6ヶ月以上使うつもりのドコモ・auユーザーなら、2年契約をした方が得になります。
理由は、6ヶ月使ってから解約した場合の解約金1,000円に対し、差額の170円×6ヶ月=1,020円が上回るから。
ドコモが新たに打ち出してきた、dカード・dカード GOLDによる割引プラン。
月9,000円の支払いがある場合、年に108,000円支払うことになるので返ってくるポイントは10,800ポイント。これだけで年会費の元が取れます。さらに3年間で最大10万円のケータイ補償や国内・ハワイのラウンジ利用権がついてくる。
私は格安SIMユーザーなのでこの恩恵にあずかれませんが、ドコモユーザーなら確実に手に入れて活用してますね。
ソフトバンクは、YouTubeやSNS等で大容量を使いまくるならオススメ。逆に、データを少ししか使わないユーザーにはオススメできない
ソフトバンクの「メリハリプラン」は、他社の大容量プランと若干の差額はあるものの50GBと他を圧倒するデータ容量。
さらにYouTubeやSNSなど多くのサービスのデータ消費がノーカウントとなるので、よほどヤバい使い方をしなければまず枯渇しません。
とにかく使いまくりたい人にはオススメできるプランです。
逆に、ミニフィットプランは他社に比べて割高さが目につく。1GBまでの利用料金はドコモ・auより1,000円/月高く、2GBを超えて使うと50GBのウルトラギガモンスター+と同料金という謎設定。
正直言って、申し込むべきでないプランだと思います。
2年後にiPhoneを返すことにより機種代が半額になるプランが最近プッシュされていますが、au・ソフトバンクに関しては個人的にあまりオススメできません。
なぜなら、プログラム料金分として月々390円の支払額アップ、さらに2年後の機種変更時に新機種の購入必須、というリスクと縛りがあるから。返却前提のiPhoneも丁重に扱わないといけないので、気も遣いますしね。
ドコモに関してはプログラム料金無料、かつ2年後にiPhoneを返却し新機種購入するかどうかは選択できるため、申し込んでおいてもいいと思います。
詳しい考察は以下の記事をどうぞ。
ソフトバンクで契約するなら「スマホ乗り換え.com」でキャッシュバックをもらうとよい
もしソフトバンクでの契約を考えているなら、公式だけでなく取り扱い代理店であるスマホ乗り換え.comで申し込むのも選択肢の1つ。
新規・MNPでソフトバンクのスマホ購入&料金プラン申し込みすると現金2万円がキャッシュバックされるので、多くの場合公式よりもお得に契約できるはず。
機種変更のみの場合は現金5,000円のキャッシュバックとなりますが、それでももらえる分にはありがたい。
キャッシュバック額や条件などは今後変更となる可能性もあるので、以下の「スマホ乗り換え.com」公式ページにてご確認くださいね。
あとがき
以上、iPhoneをドコモ・au・ソフトバンクで運用した場合のコスト計算と考察でした。
パターンが多く複雑になりすぎるので機種代金との合算は避けましたが、機種代金とあわせた支払い総額について知りたい方は以下の記事にある機種代金と利用したいプランの料金を合計してみてください。
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