選挙カーで名前を連呼し騒音を撒き散らす悪習をやめさせたいなら、投票に行こう

選挙カーで名前を連呼し騒音をばらまく悪習をやめさせたいなら、投票に行こう

選挙が近づくとどこからともなくやって来て騒音を撒き散らす、選挙カー

名前を覚えてもらえば選挙に有利に働くはず、などと考えられ太古の昔から続けられている悪習ですが、ほとんど名前を連呼するのみで通り過ぎるので政策や主張がわかるわけでもない。

よって、多少なりとも考えて投票する人にとってはただの迷惑以外の何者でもない存在です。


特に子育てしている方、夜勤明けなどで日中に睡眠を取りたい人などにとっては、日常生活や仕事に支障をきたす場合も。

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では実際に、選挙カーにはどれほどの効果があるのか?名前を連呼するだけなのは何故か?
なぜ、選挙カー候補には投票すべきでないと私は考えているのか?

この記事でまとめたいと思います。


選挙カーには実際に効果があるのか?

まず、ただ名前を連呼するだけの選挙カーには実際どの程度の効果があるのかについて。

先人に倣っているだけで実際のところなあなあで続けている慣習なのでは?と思っていたのですが、残念ながら研究の結果「集票に効果がある」と評価されているようです。


名前を連呼している選挙カーが通った場所に自宅が近い人ほど、この候補者に投票した人が多かったことが分かりました。一方で候補者の好感度は、このような差が見られなかったそうです。
(中略)
好感度よりも、有権者が候補者の名前を選挙カーを通じて繰り返し聞くことで、「熱心な政治家だ」と評価し、それが投票行動に結びついたのかもしれない、と推論していました。
選挙カーの名前連呼って、本当に効果あるの? ⇨教授が実際に研究してみた結果… | ハフポスト

選挙カーが来ても好感度は変わらないのに、なぜか投票には効果を及ぼしていたとのこと。まさに刷り込み効果ですね。。。
実際に政策や公約などを評価されたわけではないので、それがあるべき姿であるかどうかは別として。


一方、そういう選挙カーがウザい、そういう候補者には絶対に投票しないと思う有権者も多いわけなんですが、実のところ、それが罠であります。

興味関心のない候補者が選挙カーで名前連呼して不愉快に思ったところで、もともとその人はそういう候補を知らなかったし、投票先にはならないのです。さらに、簡単なアンケート調査においてはそういうウザい選挙活動をしていた候補者のことを、4年後の次の選挙では名前もしでかしたことも忘れているのが実情です。

それゆえに、選挙においては「迷惑がらせてでも、名前を知ってもらった者の勝ち」であると言えましょう。
「選挙カー」ってウザいけど意味あるの?【お前らの知らない選挙の実情】 – ニュースサイトしらべぇ

選挙カーがうるさいと思ったとしてもその時不快に思うだけで、わざわざ名前を覚えて”投票しない”という行動にまで出るのは少数派でしょう。私は前回の選挙で実行しましたが……。

さらに言えば、迷惑に思うような層は子育て中だったり働き盛りの20〜40代だと推測されます。
要するに投票率が低い層なわけですから、そこをある程度無視してでも投票率の高い中高年層を中心に刷り込みを敢行する方が戦術として間違いなく有利であることは否めません。

名前を連呼するだけなのは何故なのか?

選挙カーから聞こえるのはほとんどが名前の連呼であり中身のないものですが、そこにはちゃんと理由があるらしい。

公職選挙法からの引用です。

第百四十条の二 何人も、選挙運動のため、連呼行為をすることができない。ただし、演説会場及び街頭演説(演説を含む。)の場所においてする場合並びに午前八時から午後八時までの間に限り、次条の規定により選挙運動のために使用される自動車又は船舶の上においてする場合は、この限りでない。

なんと基本は「連呼行為をすることができない」ようなのですが、「演説会場や選挙のための自動車・船舶は例外」とのこと。それ以外での連呼行為ってどこでするんや。。。

つまり、玄関先に誰かの支持者がやって来て
『○田×郎!○田×郎!○田×郎をよろしくお願いします!』
と連呼したら公職選挙法違反ということなのでしょうか。

なお、選挙カーによる活動が許されているのは8:00〜20:00の間のみ。それ以外の時間に聞こえてきたら明確に公職選挙法違反なので、通報しましょう。


第百四十一条の三 何人も、第百四十一条の規定により選挙運動のために使用される自動車の上においては、選挙運動をすることができない。ただし、停止した自動車の上において選挙運動のための演説をすること及び第百四十条の二第一項ただし書の規定により自動車の上において選挙運動のための連呼行為をすることは、この限りでない。
公職選挙法

自動車(選挙カー)の上においては”選挙運動”はできない、ただし停止した車の上での演説および走行中の自動車からの連呼行為は認められているとのこと。

つまり、走行中の自動車から演説であったり政策を訴えることはそもそもできず、法で唯一認められた連呼行為をするしかないということになりますね。。。そもそもするなという話は置いておいて。

選挙カー候補に投票すべきでない思う理由

騒音公害を平然と行い票を集める行為を許さない

選挙カーによる名前の連呼は、冒頭にも述べたとおりシンプルに”騒音”です。

やっとの思いで子供を寝かしつけたのに、起こされる。
夜勤で疲れて帰ってきたので睡眠を取りたいのに、寝られない。
会議や作業をしていても、うるさくて気を取られる。
趣味で音楽や映画を楽しんでいても、邪魔される。


一方で聞こえてくるのは候補者の名前だけで、政策や公約が理解できるわけでもない。よって投票時には何の参考にもならない。
(そもそも法律で禁止されているので、名前の連呼以外はほとんど聞こえてくるはずもない)

有権者にとって迷惑でこそあれ何一つメリットのない行為を、「票が獲得できるから」という理由だけで平然と行っているという悪魔の所業。いともたやすく行われるえげつない行為なのです。


そんな候補が、我々民衆のことを考えた政治を執り行ってくれるんでしょうか。私はそうは思いません。

有権者をバカにした戦術である

研究で有効であることが既に示されている、選挙カーからの名前の連呼行為。
しかし実際のところは、単なる名前の刷り込み以上でも以下でもありません

本来は候補者の政策、公約、政治信条等々で選ぶべき・選ばれるべきところを、ただの刷り込み行為で投票させようというのが選挙カー戦術。
「名前を繰り返して刷り込んどきゃ投票してくれるっしょ」てなわけです。

これってかなり有権者をバカにしていると思うのですが、どうでしょうか。


もちろん各候補者だって当選するのに必死ですから、予算があるなら有効とわかっている選挙カー戦術を使わない手はないのでしょう。

ですが、私は一有権者としてそのような候補には徐々にでもご退場願いたいな、と思っている次第。

無駄な事に税金を使わせない

選挙カーの費用は、一定以上の得票が得られさえすれば所定額までは公費、つまり我々の税金から支払われます

選挙運動用自動車の費用、選挙運動用ポスターの作成費用及び選挙運動用ビラの作成費用について、所定の限度額まで候補者に代わって公費で支払われます。
選挙運動費用の公費負担について|飯能市-Hanno city-

私達が一生懸命働いて納税したそのお金で、あの騒音とも言うべき名前の連呼が生み出されているわけですね。なんというアホらしさ。

選挙に費用が必要なのは理解しますが、どうせ使うならもっと有意義に使ってほしい。
例えば、ほとんどの候補が疎かにしている公式サイトの作成・充実、SNSなどインターネットでの選挙運動とか。


選挙カーによる名前の連呼は迷惑であり、そのような候補には投票しない」という共通認識ができれば、候補者も選挙カーを使わなくなる。

そうすれば騒音もなくなるし、候補者もよりきちんと政策を訴えざるを得なくなる。無駄遣いされていた税金も有意義に使われる(はず)。

一朝一夕にはいかないでしょうが、いずれはそうなってほしいという願いを込めてこの記事を書きました。

あとがき

ここで勘違いしないでほしいのは、「選挙カー候補に投票しない」=「投票に行かない」ではなく、「他の候補に投票する」という意味だということです。

投票に行かないのは、現状を受け入れているのと同じ。もちろん選挙カーだってなくなるわけがありません。
特に、このブログのメイン読者層であると思われる40代以下の方々……!


散々書いてきましたが、もちろん選挙カー使用の有無よりも議員としての適性、政策や公約などが大事なのは言うまでもありません。

ですが、投票先に迷っているのなら一つの判断基準として考慮してみても良いのではないでしょうか。