文化と芸術の街・チェコのリトミシュルで、世界遺産の城や作曲家スメタナの生家を巡る

チェコ・リトミシュル城

チェコ東部、首都プラハから車で約2時間ほどのところにあるリトミシュル(チェコ語: Litomyšl、ドイツ語: Leitomischl)。

人口約1万人ほどと小さな都市ながら、特に音楽や芸術など文化面においてとても重要な街です。

「わが祖国」などで知られる作曲家ベドジフ・スメタナや、NASAのアポロ計画に参加した天文学者のズデネク・コパル、プラハ出身ながらリトミシュルでその人生の多くを過ごした彫刻家オルブラム・ゾーベックなどが有名。

日本ではあまり馴染みのない人物が多いかもですが、「わが祖国」の中の一曲『♪なつかしき河よ モルダウの〜』の合唱曲は知ってる方も多いのでは?
私も音楽の授業で歌った憶えがあります。



リトミシュルの中心にそびえ立つのが、ユネスコ世界遺産のリトミシュル城

約450年前に建てられたルネサンス様式の城で、8,000枚のブロック1つ1つに違う絵が書かれたズグラッフィート装飾の壁、城内にあるバロック劇場や壁画など見どころの多い観光スポットでもあります。


リトミシュルの基本情報とアクセス

まず、リトミシュルの基本情報を確認しておきましょう。

▼ 人口

約10,000人

▼ 場所、アクセス

チェコ東部にあり、車でプラハから約2時間、ブルノから1時間半、ウィーンから3時間半ほど。

▼ 主な見どころ(◎はこの記事で紹介している場所)

◎リトミシュル城(Litomyšl Castle)

Czech Republic - リトミシュル城と城館敷地の景観地区
リトミシュル城と城館敷地の景観地区 - ルネサンス様式のリトミシュル城の魅力を堪能する

◎フードフェスティバル ※毎年5月の1回のみ

チェコ・リトミシュルのフードフェスにて、ビールと食を楽しむ。フック付きビールカップが画期的で便利すぎた…!

2017.08.22

◎作曲家スメタナの生家

Czech Republic - スメタナのリトミシュル
スメタナのリトミシュル - チェコ国民楽派の祖、ベドジフ・スメタナの生まれ故郷リトミシュルで味わう音楽のひととき

◎聖十字架発見教会(Piarist Church)

◎リトミシュル博物館

◎ポルトモネウム美術館

Czech Republic - Portmoneum Litomyšl
Portmoneum Litomyšl - ポルトモネウム ヨゼフ・ヴァーハルの素晴らしい版画を探る

▼ ツアー、ホテル等のリンク

私もよく海外旅行時に利用しているサイトのうち、チェコ・リトミシュルに関するツアーやホテルを予約できるものを紹介しておきます。

・航空券+ホテルのツアー、航空券orホテルのみも検索可の「エクスペディア」

⇒ エクスペディアでリトミシュルのツアーやホテルを探してみる

・ホテル情報の充実した「Hotels.com」「agoda」「Booking.com」

⇒ Hotels.comでリトミシュルのホテルを探してみる

⇒ agodaでリトミシュルのホテルを探してみる

⇒ Booking.comでリトミシュルのホテルを探してみる

・成田発、関空発でリトミシュル城を巡るツアーを予約できる「エイビーロード」

⇒エイビーロードでリトミシュル城を巡るツアーを探してみる

チェコの世界遺産・リトミシュル城へ向かう

この日案内してくれるガイドさんに説明を受けるツアー一行。街を見て歩きながらまずはこの日開催されていたフードフェスティバルに向かいます。

このロンギヌスの槍っぽいモニュメントは、天文学者・ズデネク・コパル(Zdeněk Kopal)にちなんだもの。連星の研究で功績を挙げたことから、その連星を模した形となっています。

午前中に訪れたフードフェスティバルについては、別記事にしてありますので以下からどうぞ。

チェコ・リトミシュルのフードフェスで見かけたフック付きビールカップ

チェコ・リトミシュルのフードフェスにて、ビールと食を楽しむ。フック付きビールカップが画期的で便利すぎた…!

2017.08.22


チェコ料理とビールで満足した一行は、すぐ近くにあるリトミシュル城への道を行きます。
芸術の街らしく、その道中の壁にもたくさんの装飾。これはヨゼフ・ヴァーハルという画家の絵を模した学生によるズグラッフィートとのこと。

2層の対照的な色からなる漆喰の、表面の湿った層を掻き落として線画を描く壁の装飾技法。
ズグラッフィート – Wikipedia

クリップの留められたベンチ。アートですなあ。

正面に見えるは、リトミシュル城の敷地内にある聖十字架発見教会。ここは後ほど訪れます。

その横を見るとお城が!これが世界遺産・リトミシュル城ですね。

西洋の城というと日本人的にはシンデレラ城のような高さのあるものを想像しがちですが、リトミシュル城はまるで砦のように、高い壁で四方を覆われた特徴的な造形。

その壁にはズグラッフィート装飾でブロックのような模様(Lettersと呼ばれるらしい)が描かれており、約8,000枚のそれぞれ1つ1つに異なる絵柄が描き込まれています。果物や植物、動物、謎の模様などさまざまでじっくり見てみるのも面白い。

3枚あるカギの模様を見つけられたら、宝の地図が手に入る…なんていう伝説もあるとか。

壁のように建物に囲まれた中心は中庭になっています。

この内側の壁にも装飾が施されており、正面にはひときわ目を引く絵画のようなもの。これは影のでき方で時間がわかる日時計だそうです。

貴重な劇場、調度品や絵画が多数展示されているリトミシュル城内へ

ここから城内の見学へ。

1797年にできたという小さなバロック劇場。舞台はだまし絵になっており、当時は俳優ではなく貴族が趣味で演じるために使われていたらしい。こういった当時のままのバロック様式の劇場は世界で5つしかなく、その1つがここ。

謁見室。豪華なシャンデリアに、マリア・テレジアとその夫フランツ1世、息子ヨゼフ2世の絵画が飾られています。

ライブラリーには本が300冊。ここだけ装飾がないので、召使いたちの部屋だったという説もあるらあしい。

ダイニングルーム。この縦長のテーブル、映画とかアニメで”金持ち家の象徴”としてよく見る(けど実際に見るのは始めて)のやつや…!きっと執事もいたはず。

男性用のプレイルーム。夕食後にカードゲーム、ビリヤード、タバコなどを楽しんでいたそう。

女性用のプレイルーム。やはり男性用とは雰囲気が違いますね。

こちらはあまり聞き慣れない「馬の部屋」。馬の絵が飾られているだけでなく、実際に馬に乗ってこの部屋まで来て、ここで降りたらしい。

そのため、この部屋に通じる階段は馬が通れるよう段差が低くなっています。

地下にはワイン貯蔵庫とチェコを代表する芸術家の展示があるぞ

次に地下の見学…の前に、リトミシュル城の地下で保存されているワインの試飲をさせていただけることに!やった!

城の地下はワインの保存にちょうどいい環境らしく、多くのモラヴィアワインが貯蔵されているとのこと。

チェコ有数のワイナリー・ソンベルク(SONBERK)の香り華やかな白ワインが最高だった

2017.07.07

ひんやりと冷えたリトミシュルの白ワインは、コクがありながらもスッキリとしていて美味。正直もっと飲みたかったですが、ここで呑んだくれるわけにもいかないので先に進みます。

リトミシュル城の地下は、ワイン貯蔵のほかチェコで尊敬を集める芸術家であるオルブラム・ゾーベック氏の作品を展示するスペースとなっています。まだご存命で現在91歳。

私には芸術はなんともわかりませんが…個性的な作品が多数並んでいます。動物や風景といった作品はほとんどなく(全く無かったかも)、人を描いた彫刻ばかりだったのも印象的。

「伊藤!」「よう、加藤!」
※こんなコメントしかできない筆者で申し訳ない

こちらのハード型オブジェは、初代共和国大統領が亡くなったときに国民が追悼のために灯したロウソクを、2人のアーティストが回収してオブジェにしたものなのだとか。

撮影は脚立の上からなので、お気をつけて。

もちろん、ワインの貯蔵庫もありますよ。一般の人でもレンタルできるらしい。

リトミシュル城、見どころたくさんでした。

リトミシュルで生まれ育った作曲家・スメタナの生家

次に向かったのは、リトミシュル出身者でもおそらく最も有名な作曲家・スメタナの生家。スメタナが生まれたのはリトミシュル城のビール醸造所内だそう。

展示されている家具はほとんど当時のものはなく、スメタナの妹の記憶を頼りに再現したもの。
ただ、この机だけは別の場所で使われていたものとはいえ本当にスメタナが使っていたものだそうです。

スメタナさん。

荘厳な聖十字架発見教会では、屋上に上って街を一望できる

来るときにも見かけた聖十字架発見教会の内部へ。キリスト教の教会や聖堂って、天井が高くて装飾が凝ってますよねー。

はじめは1700年代に建てられたのですが、過去に4回火事に見舞われたり、共産主義時代はトラクターを保管したりとぞんざいに扱われていたとのこと。
チェコの歴史的な場所を巡ると「火事」「共産主義時代の受難」は必ずといっていいほど出てきますね…。

教会内のコレクションも見せていただくことができました。

天使のコレクション。絵画、彫刻などあらゆる種類のエンジェルたちが出迎えてくれます。

なかなか世紀末感のある天使やな。……ほんとに天使?笑

少額の入場料を払うと、螺旋階段を上って屋上へ出ることができます。リトミシュルの街を一望!

リトミシュル城ももちろん目の前に。

長い間観光客が入れるスペースではなかったこともあり、像の背面が未完成なのもまた面白い。

リトミシュルの歴史がわかる博物館

次に向かったのは、併設されている博物館。

リトミシュルがどのように発展してきたのか、その歴史をたどることができます。ただし展示はチェコ語のみなので、外国人にはちょっとハードルが高いかも?

当時の石垣も保存されています。

当時の街並みをデフォルメして再現した展示。内容も工夫が凝らされており、言葉がわからなくても楽しめます。

射的の景品として使われたという的。あくまで景品らしいのですが、家に持ち帰った人が射撃の的として結局使ってしまうためこのように穴だらけになっているとのこと。

リトミシュルはなんども大火に見舞われており、燃えることを「リトミシュルのように燃えている」と表現するほどだったとか。
これはその様子を記した絵。激しい火を前に当時の人々は神に祈ることしかできなかった、ということなのでしょうか。

なんと、当時の衣服を再現したコスプレ写真撮影コーナーまで。私も着てみたのですが、体格的にブカブカでとてもお見せできるような仕上がりにはならず。。。ちっくしょー。
女性は特に当時の貴族のような衣装が着られて楽しいですよ。

個性的な作品が見られるポルトモネウム美術館

最後に、小規模ながら個性的な展示がされている「ポルトモネウム美術館(PORTMONEUM)」へ。美術館といっても見た目はふつうの家。

ここはヨゼフ・ポルトマンという人物が以前住んでいた家を展示スペースとして開放しているもので、彼の友人である個性派作家ヨゼフ・ヴァーハルの作品や、彼がペイントした部屋を見ることができます。

見る人によってはちょっとウッとなりそうな、個性あふれるペイントが施された部屋。ここで寝るのはちょっとしんどいわ。。。
独特の感性を持っていたんでしょう。人間、動物、宗教などさまざまなものをモチーフに描かれています。

こちらの文字もヴァーハルが手書きで書いたものとのこと。現代に生まれてたら独創的なフォントを生み出す職人になってたかも?

雰囲気がよく食事もおいしい4つ星ホテルのレストラン「ボヘム(Bohém)」

街の中心部にある広場に出てきました。

城の地下に作品が展示されていた芸術家ゾーベックさんの作品がここにも。この石像、ヒント通りに動かしたら階段とか出てくるやつや…!(RPG脳)

広場に面した4つ星ホテル「アプラウス(APLAUS)」に併設されているレストラン「ボヘム(Bohém)」が今夜のディナー会場です。

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まずはチェコを代表するビール、ピルスナー・ウルケルで乾杯!

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1テーブルしかない2階は広場に面していて、全面ガラス張りの部屋から街並みを臨みつつ食事ができるスペースです。

1階はピアノ演奏の流れるおしゃれなレストラン。少人数ならこっちの方が良さそう。

ちょうど旬だったアスパラガスのスープ。しっかりとアスパラの味はするのに青臭くなくてクリーミー。

ウサギのエスカロープ(escalope)という料理。ウサギは味の濃い鶏肉といった食感で、チキンカツを食べている感覚。おいしい。

他のメンバーが食べていた料理もそれぞれ美味しそうでした。実際美味しかったらしい。

トラウトのグリル。

テンダーロインステーキ。

ポークステーキ。

アスパラのリゾット。

お酒を飲んでいても、最後はコーヒーで締めるのがチェコ流。

旅行先として、食事がおいしいのは嬉しいポイントですね。ビールやお酒は言わずもがなのクオリティなので、飲食の面で不満に思ったことは1週間の滞在で一度もありませんでした。

あとがき

世界遺産のリトミシュル城をはじめ、芸術や音楽を愛する人には特に見どころの多い落ち着いた街、リトミシュル。

ヨーロッパ旅、チェコ旅の1ページに加えてみるのも面白いのではないでしょうか。



当ツアーには、チェコ政府観光局のスポンサードにより交通・宿泊・ツアー費を出してもらい参加しました。
ただ執筆料はいただいておらず書く内容についての制約もないため、当ブログの方針によりPRタグはつけておりません。

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ABOUTこの記事をかいた人

牛嶋 将太郎@ushigyu

牛嶋 将太郎@ushigyu

株式会社エコーズ代表取締役社長(と名乗ってみたくて会社をつくりました)。当ブログにておすすめの製品やお店、旅行先、ガジェットなどを気のむくままに、わかりやすさを心がけて紹介しています。 長崎出身で福岡市在住。東京で就職しましたが独立を機に学生時代を過ごした大好きな福岡に帰還。
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