↓2016/10/25追記↓
ついにSuicaなどの電子マネーが日本でも使えるようになりました。
Suicaカードを持っていない方でもアプリで作成できるので大丈夫です!
詳しい手順は以下の記事で。
↑追記ここまで↑
日本向けに販売されるiPhone 7と7 Plus、及びApple Watch Series 2に搭載が決まった、FeliCa(フェリカ)。
FeliCaチップにより可能になる機能で有名なのは、何と言っても「おサイフケータイ」でしょう。
Appleの発表でも、Apple Payの説明のところでSuicaが表示された画面をプレゼン内で使っていました。
ただ、日本向けのローカルな機能であることもありプレゼン内での扱いは短く、10月末頃にSuicaを含むFeliCaを使った機能が使えるらしいぞ、ということくらいしかわからなかったのが実際のところ。
そこで、その後様々な情報を集めてわかった内容を含め、おそらく多くの人が考えるであろう疑問についてQ&A形式でまとめてみることにしました!
Q. Suicaはどうすれば使える?
iPhone 7やApple Watch Series 2でSuicaを使うには、どうすれば良いのでしょうか?
以下のページに答えがありました。
Apple PayでSuicaを使い始めるには、まずiPhone 7をあなたのSuicaカードかSuica定期券の上に置いてください。あなたのSuicaの残額やSuica定期券の情報がすばやく転送されます。(中略)Apple Watch Series 2でSuicaを使いたい時は、iPhone 7に内蔵されているWatchアプリケーションの中で追加するだけです。
Apple Pay – 始め方 – Apple(日本)
おそらくWalletもしくはSuicaのアプリを起動した状態で、手持ちのSuicaカードを読み取れば使えるということのようです。
また、現地で取材をされている林信行さんの以下のツイートが本当だとすると、
また貸与品であるSuicaカードに支払った500円はiPhoneに取り込むと自動的にSuicaのクレジットとして返ってくるようです。
— Nobi Hayashi 林信行 (@nobi) 2016年9月8日
デポジットの500円が返ってくるということは、iPhoneにデータを吸い上げた後のSuicaカードは使えなくなる可能性が高そうです。
……でも、あれ?カードまだ手元にあって返却してないはずなのに500円返しちゃっていいんだろうか?
ちょっとこの辺は疑問が残りますね。
Q. Suica持ってない地方の人とかは使えない?
Appleのページにある通り。
まだSuicaカードを持っていない場合は、JR東日本のSuicaアプリケーションの中で、Apple Payと一緒に使えるSuicaを作ることができます。
今後提供されるSuicaアプリでカードを作ることができるようです。
Suicaがあれば、互換性のある全国の交通機関でもコンビニ等の店舗でも使えるのでほとんど困らなそうですね。
ただし、ここでも疑問が残るのがローカル交通系ICカードの定期券。
Suica定期券は使えるとの記述がありますが、それ以外の定期はどうなるのでしょうか?
ちょっと今知り得る情報からは不明なので、保留としておきます…。
Q. モバイルSuicaと同じように様々な機能が使える?
JR東日本から、SuicaのApple Pay対応についてリリースが出ています。
- JR東日本のリリース(PDF):SuicaがApple Payに対応します
この文書のどこにも「モバイルSuicaとして使える」とは書かれていません。あくまでSuicaカードに登録されている情報の移行、及びチャージ、定期券の更新、登録したクレジットカードからのチャージが使えるという記述があるのみ。
他の便利機能、例えばオートチャージや履歴確認といった機能は使えない可能性があります。
ただ、こちらも関係者に直接取材されている方のツイートで以下のような情報も。
JR東日本の人に聞いたところ、Suicaアプリが別に提供され、決済以外の機能はそちらで使えるとのこと。従来のモバイルSuicaの利便性を損なうことはないって。
— 石川 温 (@iskw226) 2016年9月8日
具体的なことは言っていないのでわかりませんが、上記情報を信じるならオートチャージなどのモバイルSuicaの機能がSuicaアプリで利用可能になるかもしれません。
※追記(2016/9/9)
以下の記事によると、オートチャージは可能と担当者から回答があったそうです。
「オートチャージ」はiPhone 7でも利用できるだろうか。Androidスマートフォンにはすでに対応機種が多数ある。
Apple Storeに問い合わせたところ、喜ばしいことに窓口の担当者はiPhone 7でも機能としては可能になっていると請け合った。
Suicaに対応したiPhone 7―オートチャージは可能?ビュー以外のクレカは使える? - インターネットコム
ただし、元々SuicaのオートチャージはJR東日本のエリア及び首都圏の地下鉄などでしか使えない機能。例えば私の住む福岡では使えず、結局自分でチャージするしかありません。残念。
Q. 使えるのはSuicaだけ?それとも他に色々使えるの?
Appleサイトの記述によると、SuicaのほかiDとQUICPayが利用可能なようです。
あなたがApple Payで設定したクレジットカードやプリペイドカードは、QUICPayまたはiDとして割り当てられるので、
日本全国のお店で支払いに使うことができます。
Apple Pay – 始め方 – Apple(日本)
元々iDやQUICPayの機能を持ったクレジットカードが利用可能ということなのか、Apple Pay対応クレジットカードならば何を登録してもiDやQUICPayとして使えるのかは今のところ不明です。
FeliCaチップを搭載したiPhone 7であれば、ハードウェア的にはEdyや地方交通系ICカードなど他のものも使えるはずではありますが、現在のところアナウンスはされていません。
今後Appleと各企業との連携、さらにはアプリの開発ができるかどうかといったところがポイントとなるでしょう。
Q. iDやQUICPayはどうやって使う?
Suicaであればかざすだけで支払いが可能ですが、iDやQUICPayの場合はTouch IDを利用して決済を行うようです。
QUICPayかiDで支払う時は、iPhone 7の場合はTouch IDに指を載せたままiPhoneをリーダーにかざしてください。
Apple Watch Series 2では、サイドボタンをダブルクリックしてからリーダーにかざしてください。
面倒ではありますが、紛失・盗難にあった際に際限なく使われてしまうのを防ぐための措置としてしかたないでしょう。
Q. 落としたらどうするの?
電子マネー入りのiPhoneやApple Watchを落としてしまった場合、それらがネットワーク上にあることが条件とはなりますが、紛失モードに変更して利用停止したりカードを削除することが可能なようです。
あなたのiPhoneやApple Watchをなくしてしまったり、それらが盗まれた場合でも、Suicaの残額を回復することができます。「iPhoneを探す」を使えば、あなたのiPhone、iPad、Apple Watchをすばやく紛失モードにして、Apple Payの使用を一時的に止めることができます。これに加えて、デバイスを遠隔消去することも、iCloud.comにサインインしてあなたのカードをリモートで削除することもできます。
Q. iPhoneのFeliCa搭載で何が起きそう?
Androidユーザーの中には、一定数「おサイフケータイが手放せないからAndroid」という層がいます。(私の父もそうでした)
そういった方々が、これを機にじわじわとiPhoneに移ってくる可能性は非常に高いと思われます。もちろん、それを狙ってAppleもわざわざ面倒くさい日本向けローカル対応をしているわけですから。
結果として、ただでさえiPhoneに押されている日本のAndroid陣営がますます苦しくなり、そもそもAndroidを作った企業であるGoogleや海外でシェアを持っているサムスンや中国メーカーなどを除き苦境に立たされることになるでしょう。要するに日本の携帯メーカーますますヤバイ。(と思う)
もう1点、iPhoneのSuicaを使う人が増えるとそれ以外の交通系ICカードの発行枚数が減って、ただでさえ一番儲かってるJR東日本がさらに一人勝ちになりそうなんですがその辺どうなんでしょうかね?
あとがき
以上、私自身も疑問に思ったところ(そしてたぶん多くの人が疑問に思っているところ)を1つ1つ調べてまとめました。
iPhone 7の発売は9/16ですが、Suicaを含むApple Pay機能のリリースは10月下旬と1ヶ月以上先。まだ決まっていない部分もあるのかもしれません。
何にせよ、私達ユーザーにとって使いやすいものになることを祈るばかり。
iPhoneだけで改札を通れるようになる日が楽しみです!