先日、「ゴールデンウィークの九州は穴場ですよ!おいでよ!」という記事を書きました。
こんなことを書いておきながら、個人的には特にGW中九州旅行の予定はなく。
(福岡在住で実家の長崎に帰省するので、九州から出はしないのですが)
それもどうなんだろう……と思っていたのですが、GW2日目の4/30にちょうど1日予定が空くことに。
それなら有言実行(?)あるのみ。行きたい店に目星をつけて、日帰り熊本グルメツアーを敢行してきました!
復旧したばかりの九州新幹線で熊本へ
博多駅から、4/27に復旧したばかりの九州新幹線で熊本へ向かいます。
普通に切符を買うと片道5,330円なのですが、ネット経由で「九州ネットきっぷ」で予約すると、当日であっても割引になって32%オフの3,600円に!今回ももちろんそれを利用しました。
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新幹線「さくら」で熊本までは約40分です。バスだと2,060円で所要時間約2時間なので、スピードと快適性を取るか安さを取るかは悩ましいところ。
席の埋まり方は4割程度といったところ。もっと人来てほしいなあ。
コンセントもあるよ!
駅を通過するときの様子。九州新幹線CMを思い出しますね。あれ何度見てもなんか泣ける。
熊本駅に到着!
くまモンのお膝元・熊本にて、お目当てのラーメン屋へ。地震の影響もちらほら
エスカレーターが使用禁止になっていたほかは、特に地震の影響は感じず。エレベーターはOK。
乗客が迷うことの無いよう、駅員さんが案内をされていました。
駅には、大きなカメラを抱えた報道陣の姿も。
くまモンは、ちらほらどころじゃなくそこら中にいます。さすがお膝元。
お昼は熊本駅から少し離れたところなので、在来線に乗り換えます。
さすがくまモン王国、プラットフォームに行くまでに他県では見られないくまモンの百面相が楽しめるとは。
その中でもいちばん腹立つ表情No.1がこちら。そんな目で俺を見るなっ…!
肥後大津行きに乗り、原水という駅を目指します。
30分ほどで到着。
一応目的のラーメン屋「火の国 文龍」が近いはずなのですが、畑と住宅以外なにもない。。。
でものどかでいい。
最寄りと言っても、文龍まではここから約20分ほど歩きます。車で行くのが普通なのでしょうが、今回は歩きでのんびりと。
この辺りは最も被害の大きかった益城町から車で20分程度とかなり近いのですが、倒壊しているような家は見当たりませんでした。屋根にビニールシートがかかった家が20軒に1軒程度、という感じ。
(ただ、家の中の被害まではわかりません)
そんな風景を見たり撮ったりしながら歩くこと20分ほど、目的地の「火の国文龍 菊陽バイパス店」に到着!
駐車場には災害復旧隊の車も。お勤めご苦労様です。
「火の国文龍 菊陽バイパス店」こってりラーメンがバリうま!!
この店も震災により被害があったようなのですが、この日は元気に営業していました。
元々人気店なのもあり、店内は行列ができる盛況っぷり!
(写真では見えませんが、視界の左や後ろ側にテーブル席があり全部埋まってました)
こちらが、文龍さん自慢のラーメン。
“熊本最強のこってりラーメン”の名に恥じないこのインパクトのあるビジュアルよ。
スープうめえええ!!!一口目の感動は、私のラーメン食べ歩き史上間違いなくトップクラス!
たしかにこってりとはしているのですが、丁寧に取られた豚骨スープと脂の深いコクによるWパンチが衝撃的なうまさ。
麺は、こってりスープに合わせて中太麺。
もっちりした皮の餃子もうまいんだなあ。
福岡では今まで見たことのないガツンと来るタイプのラーメンで、最高でした。また来なければ。
熊本城にて、地震の恐ろしい威力を見せつけられる
原水駅から、今度は熊本城方面に向かいます。
市電に乗り換え、通町筋電停で降車。次の目的地「熊本城温泉 城の湯」に向かいます。
ちなみに、電車内は乗るのがギリギリなくらいの満員でした。
市役所の脇を通過。そばの炊き出し、そこに行列を作る高齢者の方々、それを取材するマスコミ。
ここだけ見るといかにも被災地な感じですが、横では電車や車や人々が普通に行き交っていて、一見すると地震があったなどわからないくらい。
自衛隊の災害派遣車両。
ところどころ立ち入り禁止のエリアなんかもあったりするのですが、駅や繁華街をはじめ多くのところは通常通りに見えるなあと思っていました。熊本城近くに行くまでは。
熊本城稲荷神社。赤い鳥居にはヒビが入っています。
下がっている札には「鳥居崩落注意」の文字。
確かにヒビの入り方からすると上下に寸断されているように見えるので、例えば強風が吹いたり強めの余震が起こると危ないかもしれません。
他の多くの場所と違いここだけなぜか立ち入り禁止にはなっていませんでした。大丈夫かな。
ただ、稲荷神社本体は無事のようでした。観光客もちらほら。
その横には……と歩きながら目を移し、絶句。
熊本大神宮は、跡形もなく全壊していました。
ここまではヒビが入ったり外壁が剥がれたりといった程度(と言ったら失礼ですが)で大地震があったとは思えないほど街も人も元気だな、と思っていたのですが、ここで改めてその恐ろしい威力を実感することに。
熊本城構内は立ち入り禁止となっており、天守閣は確認できませんでした。
そこから少し奥に行ったところの石垣や建屋もこの状態。
復旧にはしばらく時間がかかりそうです。
火事場泥棒が発生しているためか、付近の建物にはこんな張り紙も。
災害から立ち直ろうとがんばってる方々から金を盗むなんていう人間の風上にも置けないような奴は、マジで厳罰にしてやりたい。
アパートの中には、要注意の張り紙が貼られているものもありました。
ただ、こちらは外壁のみで倒壊などの危険は少ない様子。よかった。
倒壊した大神宮や城壁には驚いたものの、少なくとも熊本城付近の住宅(私が歩いた限り)では他に倒れた建物などは見当たりませんでした。
ただ、場所によっては処理しきれない瓦礫が積まれていたり、
店内外で大きな被害がありまだ営業再開まで至っていない店舗もあります。
もちろん、元気に営業している店もたくさんありますよ。
熊本城温泉 城の湯さんもそんな施設の1つ。
例えば水道が止まっている現地の方でいっぱいだったり、そんな状態であれば遠慮しようと思っていたのですが、至って普通に営業してました。お客さんもほどよく入っていて、露天風呂が修理中なのか入れないこと以外は通常営業。
都市部にあるので施設自体はスーパー銭湯のような感じですが、いいお湯でした。
あとフォントが怖い。
温泉を出たら、夕食に熊本グルメを堪能しに向かいます。
途中通った長塀。1/3くらいが倒れてしまっていました。
残りの2/3や櫓は大丈夫。
奥に見える五階櫓もそれほど大きな崩れはなさそう。
熊本城構内への入り口はやはり封鎖中。二の丸駐車場に車は止めることができるようです。
加藤清正公の像は健在!
3月下旬のブラタモリで、心配性な加藤清正がつくった熊本城、水の都・熊本と2回に渡って放送した直後の震災でした。城は大きな被害を受け、水は地震の影響で濁ってしまっている地域もあるとのこと。
私にできる復興支援は義援金を送ったり現地にお金を落とす程度ですが、これからも継続してやっていきたいと思います。
馬刺しなどの郷土料理と熊本の酒を、名物店「むつ五郎」で堪能
さて、ここからは熊本グルメ第2部!
熊本のお店、続々と営業再開し始めています。
私が行った「むつ五郎」も、そんな店の1つ。馬料理を中心とした熊本郷土料理の名店です。
階段は危ないとのことなので、建物内のエレベーターで降りましょう。
到着!ほぼ開店時間の17時過ぎにも関わらず、既に2組先客がいました。
かなり暑い中歩いて喉が乾いていたので、まずは一杯!最高!
当店で取り扱う馬刺しは、一般の市場に出回っている馬刺しとは違い、選りすぐりの上質馬肉を徹底した熟成管理により、とろけるような食感に仕上げた「極上馬刺し」です。
馬肉料理 むつ五郎
↑の説明にある通り、馬肉の良い部分だけをカットしたという馬刺。あぁー、これを食べるために熊本来たんだよ。。
こちらは「一文字(人文字)ぐるぐる」という郷土料理。地元で獲れたネギをぐるぐる巻いたものを、酢味噌につけて食べます。
ネギ大好きな俺歓喜。シャキシャキとした食感がいい。
くまもとのお酒も進むってもんです。
もう1店回る予定だったので、早めに〆の馬汁!ざっくり言うと豚汁の馬肉バージョン。
これ、魚で取っているであろう旨味あるダシと甘めの味噌に、柔らかい馬肉が合うんだなあ。
店を出たのは18時すぎでしたが、店内は早くも大盛況でした。今度は何人かで来て色々食べたい!
下通のアーケードをぶらぶらしながら、次の店に向かいます。
開いてる店は3分の2くらいですが、なかなかの賑わい。
コンビニを覗いてみましたが、物資不足などは見る限り解消されている模様。
少なくとも熊本市内中心部では、心配する必要は無さそうです。
ただ、被害が大きく営業再開のめどが立たない店も。
普通に来て観光したり美味しいものを食べる分には問題ないと思いますが、目当ての場所が開いているかどうかは事前に確認した方が良さそうです。
もう1つ来たかった店、立ち呑みねぎぼうず!
立ち飲みと言っても、半分以上の席は座れたりします。
赤いボウルにお金を入れておくと、注文ごとに勝手に精算してくれるという画期的システム!
都度会計するので店のお姉さんも忙しいのですが、テキパキと手際よくこなしていきます。
所々にイラストの入ったカオスなメニューがそそる。
花の香純米大吟醸、500円(税抜き、以下同様)!
からし蓮根、250円!
今日のおすすめうるめいわし刺、380円!
2杯目れいざん、270円!
賑やかで安くておいしく、馬刺やからし蓮根など郷土料理もいろいろ味わえる。近所あったらしょっちゅう通いたくなる店でした。ここも再訪したいなあ。
熊本グルメを堪能したところで、そろそろ帰宅の途に。
帰りはバスを使おうと熊本交通センターに来てみたところ、その前のスペース(花畑広場というらしい)がボランティアの受け入れ所になっていました。
(参考:これから参加できる熊本ボランティア情報まとめ – Yahoo!ニュース)
博多⇔熊本間を結ぶ「ひのくに号」のチケットを買い、24番乗り場へ。
天神まで2,060円、約2時間の道のりです。
このバスにもコンセントついてた!
もしかしたら渋滞しているかと思ったのですが、予定通り2時間程度で福岡天神に到着しました。
夜だし逆方向ということもあるのでしょうが、一時期のような渋滞はどうやら解消されているようです。車で遊びに行くのもアリですね。
ただし、九州道は全線開通したものの南阿蘇中心に未だ不通の一般道もあるので、予定ルートを組む際にはご注意を。
あとがき
実際に行ってみてわかったのは、確かに地震の被害はあるものの営業再開している店や施設も多くあり、事前に開いているか確認すればグルメや観光など十分楽しめるということ。
また、これを言うと不謹慎と思われるかもしれませんが、震災に遭った熊本城(の外回り)や大神宮を見られるのは今だけ。倒壊してしまった建物、そしてそこから復元され再完成する様子を目に焼き付けるのも二度と無い機会です。
※もちろん、現地の方々の邪魔にならない範囲での話です。自粛して熊本に行くのを避けるより、どんな理由であれ来て見てお金を落としていく方が復興の助けになると私は思っているので、このように書かせていただきました
馬刺しや魚やさまざまな郷土料理、熊本城や阿蘇(参考記事→絶景のバーゲンセール!熊本・阿蘇で押さえておくべき眺望ポイント3選)をはじめとした観光も、大分と並ぶ日本屈指の温泉資源も、
今からでももう少し落ち着いてからでも良いので、ぜひ足を運んでみてください!
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