長崎出身福岡在住で、福岡と長崎のあいだを何十回、何百回と往復している@ushigyuです。
福岡での学生時代から現在に至るまで毎年、お盆や年末年始など事あるごとに福岡から長崎へ帰省しています。
自動車、バイク、特急電車、高速バスと、ありとあらゆる手段で往復してきました。
この記事では、福岡⇔長崎間の交通手段を比較します。
具体的には「特急かもめ」「高速バス九州号」「車(高速道路あり/なし)」「徒歩」それぞれの所要時間、料金、快適度を比較。
どの交通手段にどんな特徴があるのか、実際に利用している私が詳しく紹介します。
2022年9月23日には長崎から武雄温泉まで西九州新幹線が開通し、現在の特急かもめがなくなるという大きな変化が控えています。
この西九州新幹線の開業によりどう変わるかまで含めてまとめているので、どの交通手段を使うかの参考になれば幸いです!
福岡〜長崎間の交通手段一覧
まず、福岡〜長崎間を移動する交通手段を一覧表にしてみました。
それぞれの交通手段の料金、所要時間、快適度(私の主観)、チケット予約可能なサイトについてまとめてあります。
交通手段名 |
通常料金 (片道) | 所要時間 | 快適度 | 主な予約サイト |
---|---|---|---|---|
【2022/9/22まで】 特急かもめ |
5,590円 (最安2,340円) | 約2時間 | ◎ | JR九州 |
【2022/9/23から】 西九州新幹線 〜リレーかもめ |
未定 ※かもめより高額 | 約1時間半 | ○ | 未定 |
高速バス「九州号」 |
2,620円 (最安2,125円) | 約2時間半 | ○ | 楽天トラベル、あっとバスで など |
車 (高速道路) |
4,240円 (最安3,090円) +ガソリン代 ※天神北〜長崎ICまで | 2〜2時間半 | ○〜△ | – |
車 (下道) | ガソリン代 | 4〜5時間 | △ | – |
徒歩 | 無料 | 約30時間 | × | – |
博多〜長崎駅の間を結ぶ特急かもめは、西九州新幹線が(途中まで)開通する2022年9月23日には廃止。
その代わりに、長崎〜武雄温泉までは西九州新幹線、武雄温泉〜博多間は「リレーかもめ」で移動することになります。
以下より詳しく見ていきましょう。
JR電車「特急かもめ」【2022/9/22まで】
福岡〜長崎間には「特急かもめ」という電車が走っています。
2021年末には呪術廻戦とのコラボ電車になっていました。
特急かもめの料金。ネット予約で安くなる
通常料金は片道5,590円と結構高いですが、「2枚きっぷ」や「4枚きっぷ」、「九州ネット早特」などを活用することでかなり安く購入することができます。
7日以上前なら利用可能な「九州ネット早特7」を使えば、片道2,340円と約60%オフに。
当日予約でも、その場でスマホで予約するだけでずいぶん安くなるので、使わない手はありません。
ただし、2枚・4枚きっぷはそれぞれ1ヶ月・2ヶ月の使用期限があること、また「九州ネット早特3」は3日前まで、「九州ネット早特7」は7日前までに購入する必要があるのでご注意を。
「早特」で購入可能な席数には限りがあるので、7日以上前であっても早特で購入できる席はすでに埋まっている場合があります。
特急かもめのネット予約は以下から。
特急かもめの所要時間。2タイプあり若干時間が異なる
特急かもめの博多から長崎までの所要時間は、約2時間。
ただし、時間帯や車両によって1時間50分〜2時間11分くらいまでのばらつきがあります。
この所要時間のばらつきの理由のひとつが、「振り子車と非振り子車の速度制限の格差」によるものらしい。
電車に詳しくない私は正直よくわかりませんが。。。
博多駅 – 長崎駅間の所要時間はおおよそ885系が1時間50分台、787系が2時間0分台で、臨時列車では形式を問わず2時間10分前後を要することが多い。885系と787系の時間差は、主に肥前七浦駅 – 諫早駅間の急曲線連続区間での振り子車と非振り子車の速度制限の格差によるものである。
かもめ (列車) – Wikipedia
他の電車との兼ね合いもあるのか、同じタイプの車両であっても数分程度の所要時間差があります。
ほとんどの方はそう気にしない程度の差だと思いますが、なるべく移動時間を少なくしたい場合は予約時に確認してみてください。
なお、特急ではなく普通電車で行くという手段もありますが、価格やかかる時間を考えるとあまりメリットはないでしょう。
特急かもめの快適度
博多から長崎まで直通の電車なので、車内は基本的にとても快適。
博多駅から長崎駅までを結ぶ約2時間のあいだ、寝るもよし読書するもよし。
揺れもそれほど大きくないですし、おそらく最も快適な交通手段がこれでしょう。
車両によっては高級感のあるイスで、革張りのふかふかだったりします。
いくつか車両のタイプがあるので、どれに当たるかによっても多少は変わるかも。ですが基本的には快適です。
西九州新幹線の開通により、特急かもめは廃止【2022/9/23】
2022年9月23日に開通する、西九州新幹線。
これに伴い、2022年9月22日までで特急かもめは廃止となってしまいます。非常に残念。
西九州新幹線が開通すると言っても長崎〜武雄温泉までなので、武雄温泉〜博多までは乗り継ぎをするしかありません。
「リレーかもめ」という新しい電車ができて、西九州新幹線終着の武雄温泉から博多駅までをつなぐ予定。
西九州新幹線について、詳しくは後述します。
西九州新幹線〜リレーかもめ【2022/9/23から】
2022年9月23日に開通する、西九州新幹線。
このN700Sかもめが走る西九州新幹線(武雄温泉~長崎間)は2022年秋頃に開業予定です。
きょうのお披露目の模様はレポート記事にまとめましたので、併せてぜひご覧ください!→https://t.co/QUPXGmjceU pic.twitter.com/C6Yw0lGXy4
— 鉄道新聞®︎ (@tetsudoshimbun) December 22, 2021
いろいろゴタゴタがあったこともあり、この日に開通するのは長崎〜武雄温泉(佐賀県)間のみ。つまり西九州新幹線だけで長崎〜博多を移動することは開通時点ではできません。
ではどうするのかというと、武雄温泉〜博多間は「リレーかもめ」という”かもめ”の名を継いだ新しい特急車両が走るようになるとのこと。
同一ホームで対面乗り換え可能とのことですが、やはり乗り換えが必要になるのは面倒ですね。。。
西九州新幹線〜リレーかもめの所要時間
武雄温泉駅で西九州新幹線とリレーかもめをスムーズに乗り換えることにより、約1時間20分で長崎〜博多駅間を移動できます。
西九州新幹線〜リレーかもめの料金
料金は、特急かもめよりも高くなる予定。ただ具体的な料金はまだ発表されていません。
西九州新幹線〜リレーかもめの快適度
新幹線の快適度は言わずもがなですし、リレーかもめは特急列車なので特急かもめと同等以上に快適なのは間違いないでしょう。
ただ、途中で乗り換えが必要になるのは難点。
寝ていたり読書していても、途中でいったん中断して荷物をまとめ、移動が必要となります。
博多から長崎間を直通の特急かもめに比べ、この点において総合的な快適度は下がると言わざるを得ません。
西九州新幹線開通の問題点
個人的に、中途半端な区間での西九州新幹線には現時点であまり賛成できないというのが正直なところです。
問題点として挙げられるのはたとえば以下の点。
- 特急かもめが廃止となるため、電車を使うなら乗り換えあり&料金アップの新路線を使わざるを得なくなる
- 所要時間が短縮されると言っても30分程度ではそれほどメリットは大きくない
- 新大阪から武雄温泉まで直通ならまだわかるが、長崎〜武雄温泉間の新幹線をいったいどれだけの人が使うのか?
ここ最近は特急かもめのネット予約を毎回利用していた私も、西九州新幹線開通後はどの交通手段を使うのか再考を迫られることに。どうしようかな。。。
高速バス「九州号」
福岡〜長崎間のもう1つの移動手段といえば、高速バスの「九州号」。
新年度(から1週間)ですね‼️
新生活が始まった方がたくさんいらっしゃると思います☺️
中の人たちもバタバタしておりますが、今年は #西九州新幹線 の開業もあり、例年以上に長崎が注目される年になると思っています🙌
福岡-長崎といえば #九州号 だ❣️と多くの方に思っていただけるよう頑張るぞ💪🚌 pic.twitter.com/4DRkEOiojY
— 九州号 福岡⇔長崎 高速バス【公式】 (@kyushukyuko) April 7, 2022
高速バス九州号の料金。回数券で安くなる
高速バス九州号の普通運賃は、福岡市内から長崎市内までで2,620円。
往復乗車券だと片道2,400円、回数乗車券(4枚つづり)なら2,225円、WEB回数券だと2,125円まで安くなります。
電車の4枚きっぷのような有効期限は無く、当日でも購入可能。
通常の乗車券は、各バスターミナルの窓口または「楽天トラベル」、「あっとバスで」で購入可能。
WEB回数券は「ハイウェイバスドットコム」で買えます。
WEB回数券の購入方法、使い方については以下のページで詳しく解説しているので、そちらも参考にどうぞ。
高速バス九州号の所要時間。渋滞リスクあり
通常、高速バス九州号の所要時間は約2時間半ほど。
ただし高速道路を走るため、例えば年末年始やお盆、ゴールデンウィークといったピーク時は特に渋滞により若干タイムロスする場合があるので注意。
首都圏のようなとんでもない渋滞は基本ありませんが、時間に余裕がないときやなるべく早く到着したいときには使わない方が無難です。
また、いわゆる「各駅停車」にあたるバスもありそちらは3時間かかってしまうので注意。
福岡から長崎までなるべく早く行きたい場合には、急行にあたる「スーパーノンストップ」を選ぶようにしましょう。
九州号のメリットとして、電車よりも乗車・降車場所の柔軟性が高いという点が挙げられます。
福岡なら博多バスターミナルのほか天神高速バスターミナルも使えるし、長崎なら長崎駅前、大波止、平和公園、昭和町で乗降車可能。
高速バス九州号の快適度。普通の高速バスです
九州号は普通の4列シート高速バス。特急電車よりは多少揺れますが、おおむね快適に過ごせます。
トイレや充電用プラグも完備。
Free Wi-Fiもついているようですが、それほど高速ではないのであまり過度な期待はしない方がいいかもしれません。
マイカー・レンタカー(車での移動)
それほど遠くない福岡〜長崎間であれば、マイカーやレンタカーも有力な選択肢のひとつ。
特に子供を含むファミリーで移動するなら、料金の面でもメリットがありそうです。
車移動の所要時間
高速道路を利用し車で移動した場合の所要時間は、約2時間〜2時間半くらい。距離は約150kmです。
それほど大きな渋滞が起こることはまれですが、特に福岡市内ではそれなりに渋滞することもあります。
車で移動するつもりなら、時間に余裕をもってスケジュールを立てておくほうが無難でしょう。
車移動の料金
天神北から都市高速、九州自動車道を使って長崎ICまで移動した場合、高速道路の一般料金は4,240円。
休日割引やETC日祝日割引などを利用した場合、最安で3,090円まで下がります。
※2022年4月現在
ここにガソリン代が加わることになります。燃費が15km/Lの車であれば、移動距離が150kmなのでちょうど10リットル程度。
ガソリン価格がリッター150円とすれば1,500円かかることになります。
この料金だけ見ると電車や高速バスより少し高いくらいですが、複数人同乗するなら1人あたりの料金はグッと下がりそうです。
車移動の快適度
車移動での快適度は、感じ方によりますがだいたいバスと同じくらいでしょうか。
ただし自分が運転手の場合、ある程度の労力が必要となり少し疲れがあるかもしれません。
レンタカー予約なら「たびらい」がおすすめ
レンタカーを利用する場合、私がいつも利用しているのはたびらいという予約サイト。
大手のレンタカー会社が横断検索できる上、独自の割引プランがあり大手で直接予約するより安くなる場合がほとんどです。価格が免責料込み表示なのも良心的。試しに検索してみてください。
他には、楽天トラベルでもレンタカー予約を受け付けています。こちらは免責料別なので料金比較の際にはご注意を。
下道(高速ではない一般道)
学生時代、バイクで下道を使って帰省したことがあります。
高速よりも遠回りをしなければいけないので、走行距離は約200kmほど。4〜5時間ほどかかります。
車でも同じくらいかかるでしょう。
途中でどこかに寄りたいという人にはいいかもしれませんが、直接向かいたい人にはあまりオススメしません。若干安く済むとはいえ、あまり大した節約にはなりませんし。
帰省の時期は真夏(お盆)か真冬(年末年始)なので、バイクだとかなりきつかった覚えがあります。。。
徒歩
徒歩で福岡市から長崎市までどのくらいか、Googleマップで調べてみたところ約30時間かかるらしい。
1日10時間歩いても3日必要。以下のルートではそれなりのアップダウンもありなかなか大変そう。
さすがに歩いて福岡〜長崎間を移動しようという酔狂な人はそういないと思いますが、もし挑戦する場合には十分にお気をつけて。
福岡〜長崎間の交通手段比較 まとめ
価格の安さで選ぶなら、「特急かもめ」のネット予約か「高速バス九州号」のWEB回数券。所要時間とのバランスでいけば前者の方がややおすすめかな?
西九州新幹線の開通後は、早く着くけど少し高い新幹線か、プラス1時間ほどかかるが安い高速バスの比較になりそう。
複数人での移動や荷物が多い場合には、車移動も有力な選択肢となってくるでしょう。
九州旅行の際にはぜひ参考にしてみてください。福岡も長崎もとても良いところですよ!
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