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当記事は2010年に書いたもの。基本は変わらないものの裁断機やスキャナーの新機種など多くの情報が更新されています。
それらも含めて、以下の記事に本を裁断・スキャンしてデータ化する”自炊“についてまとめてあります。
この記事だけチェックしておけばOKなように随時更新していきますので、こちらもチェックしてみてください。

今回は全6+1回シリーズの第2回「スキャナーをえらぼう!」です。
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【自炊(本の電子化)完全マニュアル】 全2+6+1回シリーズ
☆ 第2回「スキャナーをえらぼう!」
第4回「本に合わせてScanSnapを設定し、スキャンしよう!」
第5回「電子化した本をiPadやiPhone、MacやWin機で読もう!」
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スキャナーの選定
さて、今回はスキャナーを選びます。
とはいえ、実は私もネット記事などから「本のスキャンならScansnap一択!」と思っていたクチ(^^;)
果たして本当にそうなのか?他社のスキャナーでも良いものがあるかもしれない…
スキャン猿を自称するものとして、詳しく知っておかねば。
というわけで、最も知名度の高いScansnap(リコー)を筆頭に、
スキャナーと聞いて思い浮かぶ有名メーカー「Canon」「EPSON」のスキャナーについて調べてみました。
なお、私が500冊スキャンした中で考える、自炊用スキャナーにとって特に必要な要素は以下の3点です。
この3点に注目しつつ、記事を読み進めていただければわかりやすいかと思います。
- 読み取り速度(特に、拡大しても粗さが目立たない、300dpiでの速度)
- 重送検知機能(重なったまま読み飛ばす→気付かず元の本を捨てる、というのが最大の悲劇ですから…)
- セット可能枚数(1冊を何度にも分けてセット→スキャン→結合、するのは結構面倒)
上記の他にはOCR機能もあると便利ですが、今回紹介する3機種は全てOCR機能を搭載しているようです。
※OCR機能…読み取った画像から文字を識別し、検索可能な文字列に変換する機能
Scansnap S1500(リコー)
言わずと知れた定番機。ネット上でも多くの関連記事があります。
私も、もちろんScansnapユーザーのひとり。
カラー300dpiでも20枚/分という高速読取り、超音波による重送検知、OCR認識、といった一通りの機能を備えています。
主な仕様は以下の通り。
・価格:40000円程度
・読み取り性能:カラー300dpi以下なら20枚/分
・機能:
・超音波センサーによる重なり検出
・OCR機能
・自動白紙ページ削除
・セット可能枚数:50枚
・付属ソフト:
・Adobe Acrobat Standard 9(Mac用のS1500Mには8 Professional)
・名刺管理ソフト
・サイズ:W292mmD159mmH158mm
・重量:3kg
・ファイル形式:JPG,PDF
YouTube上にScanSnap S1500でスキャンした動画をアップしましたので、参照ください。
#追記
2012/11に、ScanSnap S1500の後継機種となるiX500が発売されました。
価格は8,000円ほど高くなりますが、スキャン速度アップ、Wi-Fiでのスマートフォンへの連携、ローラーなど消耗品が長持ちするように変更になっているなど、良いところは残しつつ全体的によりよいスキャナーになっています。
今から購入するなら、個人的にはそちらがオススメ。
性能アップしたScanSnap iX500で自炊!本に合わせた最適な設定と手順とコツ
imageFORMULA DR-2510C(Canon)
※2013/4/3現在は廃番となっています
Canonのスキャナーの中でも、価格・読み取り性能ともに最も自炊向きと思われるのが「imageFORMULA DR-2510C」です。
カラー300dpiだと15枚/分とScansnapに比べやや速度は落ちますが、重送検知、OCR認識など自炊に必要な機能を備えています。
解像度を200dpiまで落とせば、25枚/分とScansnapよりも高速に。
Scansnapに次ぐ自炊用スキャナーとして、なかなか良さそうです。
(しかしこの商品、発売がScansnap S1500の1年半も前なのです。それでこの機能はCanon恐るべし、といったところ。
最新機種が発売されたら、もしかすると自炊のデファクトスタンダードになるかも?要チェックですね。)
主な仕様は以下の通り。
・価格:36000円程度
・読み取り性能:カラー300dpiで15枚/分、200dpiで25枚/分
・機能:
・超音波センサーによる重なり検出
・OCR機能
・自動白紙ページ削除
・セット可能枚数:50枚
・付属ソフト:
・Adobe Acrobat Standard 9
・名刺管理ソフト
・サイズ:W298mmD160mmH160mm
・重量:2.4kg
・ファイル形式:JPG,PDF
・公式ページはこちら→http://cweb.canon.jp/imageformula/lineup/dr-2510c-2010c/index.html
Offirio ES-D200(EPSON)
Canonと並ぶスキャナーメーカー、EPSONが今年8月に発売したのが「Offirio ES-D200」です。
最大75枚セット可能と、他の2機種に比べ1.5倍の枚数をセットできます。
読み取り速度は解像度が低ければある程度早いものの、300dpiにすると10枚/分とScansnapの半分。
そして何よりも痛いのが、超音波による重送検知が無いところ。これは致命的です。
重なって読み込んだのに知らんぷり、というのはちと厳しい。。。
数枚~数十枚程度のドキュメントをスキャンするならともかく、本を裁断・スキャンする人にはちょっとオススメできません。
主な仕様は以下の通り。
・価格:39000円程度
・読み取り性能:カラー300dpiで10枚/分、200dpiで25枚/分
・機能:
・OCR機能
・自動白紙ページ削除
・セット可能枚数:75枚
・付属ソフト:
・Adobe Acrobat Standard 9
・名刺管理ソフト
・サイズ:W303mmD202mmH213mm
・重量:5kg
・ファイル形式:JPG,PDF,TIFF,Multi-TIFF,BMP,PICT
・公式ページはこちら→http://www.epson.jp/products/offirio/scanner/esd200/spec.htm
こちらに紹介記事があります。やはり重送検知に課題があるようです。
まとめ
以上を表にまとめてみます。
名前 | メーカー | 価格(9/20 Amazon) | 速度(カラー300dpi) | 超音波重送検知 | セット枚数 | サイズ | 重量 | 評価 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ScanSnap S1500 | リコー | 40179円 | 20枚/分 | あり | 50枚 | W292×D159×H158 | 3kg | ◎ |
DR-2510C | Canon | 36327円 | 15枚/分 | あり | 50枚 | W298×D160×H160 | 2.4kg | ◯ |
ES-D200 | EPSON | 39125円 | 10枚/分 | なし | 75枚 | W303×D202×H213 | 5kg | × |
※OCR、白紙削除は全ての機種に搭載
というわけで、やはり定番のScansnap S1500が一歩リード、という結果となりました。
とはいえ、Canon DR-2510Cも検討の余地はありそうです。4000円の価格差と、5枚/分の速度差をどう考えるか、ですね。
ES-D200は速度、サイズ、重送検知といった面で上記2機種より若干劣る印象です。自炊する者としては、せめて重送検知は標準装備してほしいところ。
(念のため、ES-D200は200dpi以下の解像度であれば他2機種より読み取り速度が上、ということも付け加えておきます)
少しは参考になりましたでしょうか。今から自炊を始める方は、Scansnap S1500で間違いなし、ですよ!
■Scansnap S1500(Windowsモデル)
■Scansnap S1500(Macモデル)
なお、今回は大量のスキャンをする方に向けた比較でしたが、コンパクトさ、持ち運びやすさを重視する方であれば、ScanSnap S1300という手もあります。
読み取り速度はカラー300dpiで4枚/分と遅いですが、1.4kgでサイズも半分程度。会社や旅先に持ち運んでスキャンしたい、という方はこちらも選択肢として加えてもよいのではないでしょうか。
次回予告
次回は、いよいよ実際に本を裁断します!
実際に本を解体し、裁断している動画も載せる予定なので、ご期待ください。
(友人に裁断の様子を見てもらったところ、「あれ、こんな簡単なの?」という感想でした。意外と楽にできるものなんですよ。)
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Canon製品は新しいのが出ましたし、気になっています。
自分は古めのScanSnapを使っていますが、
検知されるとはいえ重送がかなり多いです。
(ローラーのメンテをサボっているのが悪いかもですが)
Canon製品のレビューを見ると、重送自体がかなり少ないようです。
自分は仕事で古い書類や、ホチキスを外したような
重送が比較的起きやすいものをスキャンする機会が多いせいかもしれませんが
重送検知だけではなく、そもそもの重送の起こる頻度自体にも
もうすこしフォーカスされても良いのかなと思っています。
Scansnap S1500なら重送の起きる頻度は低くなると思いますよ!とはいえ、重送頻度って数値化しにくい指標なので、実際全て買って試してみるしかないのが難しいところです^^;