2016年6月9日
豆知識

Chiken taiken
Photo by ぱくたそ

高額アルバイトとして私も噂には聞いたことのあった、治験

様々な段階を経て開発される新しい薬の最終段階として、人間に投与して試験をするのですが、その試験へ「ボランティア」という形で参加するのが治験です。

新しい「薬」を開発するためには、「薬の候補物質」について動物で効果や毒性を調べるだけでなく、人での効き目(有効性)や副作用(安全性)を確認する必要があります。
人での有効性や安全性について調べる試験を一般に「臨床試験」と呼んでいます。
また、厚生労働省から「薬」として承認を受けるために行う臨床試験のことを「治験」と呼んでいます。
治験とは? | 治験について | 武田薬品工業株式会社

人体で試験をするわけで危険性を心配する方もいるかと思いますが、前段階の実験でほぼ安全であろうことが確認されていたり、既に類似/同様の成分の薬品が発売されているのがほとんど。病気や死を覚悟して……なんて大げさなものでは基本的にありません。
※もちろん、リスクはゼロではありません。だから試験をするのです
※心配な方は、どういった薬の試験をするのか事前に確認すると吉

ボランティアと言っても無償で参加するわけではもちろんなく、謝礼金として普通のバイトよりもかなり多めの金額を受け取ることができます。


食うのに困っているわけではないのですが笑、たまたま知り合った方が治験の運営に関わっていたこともあり、ブログのネタにも面白かろうということで一度参加してみることに。

外出や食事など自由にできないので注意が必要ですが、大学生のときに知ってたら結構やってたかもなーと思うくらいには楽で実入りが良いアルバイトでした!

治験のサイトに登録、申し込み

私の場合は知人の紹介ですが、治験を受けるルートはいくつかあります。
手っ取り早いのが治験サイトへの登録。

個別の治験実施施設のサイトで探せる場合もありますし、
(以下は私がお世話になった病院のサイト)

ほかにも治験を取り扱うサイトはいくつかあるようです。
「治験」で検索してみたら色々ありました。



サイトに登録して試しに検索してみると、候補がいろいろと出てきます。
1泊2日の短いものから、1週間程度のもの。中には1ヶ月ぶっ通しといったものまで。

謝礼金については、試験をする製品の内容や日程の長さによって変動。
期間が長いものだと中には50万なんていう高額報酬もあり得ます。

紹介サイトなら登録すればほとんど見ることができますが、病院が直接運営しているサイトだと謝礼金を掲載できないらしい。
その場合は電話等で問い合わせてみてください。

健康診断を行い、問題がなければ参加

申し込みをしたら、次に治験前の健康診断。

健康状態や各種数値などを確認し、当該治験を実施する上でよりふさわしい候補者を選ぶためのステップです。
(つまり、健康診断を受けた結果治験が受けられない場合もある)


私がやって来たのは、治験の会場でもある杉岡記念病院というところ。
※杉岡記念病院は現在統合され、福岡みらい病院という名称になったようです

Chiken taiken 1

ここで血液検査等の診断を受け、治験に関する具体的な内容、流れの説明があります。

問題なければ同意書にサインし、健康診断にパスした場合は後日参加の最終確認の連絡が来ます。

・内容に同意できない場合は、サインをしなければ治験を受ける必要はもちろんありません
・治験中も、被験者には本人の体調や自由意志のもと中止する権利が保証されます
 (迷惑がかかってしまうので、止めるならなるべく事前が望ましいです。また、この場合当然謝礼金はもらえないor減額となります)

治験を行う病院へ。過ごす室内の様子や治験の流れ

※以下、私が経験した治験の場合です。病院や治験の内容によって異なりますのであくまで一例としてお考えください
※未発売の製品に関する情報を含むため、内部の写真撮影は一切禁止でした。よってほぼ文章のみでお送りします

▼1日目

私が体験したのは、1泊2日×2の治験。

1日目の夕方頃、試験を行う病院に到着しました。

Chiken taiken 2

受付を済ませ、中へ。


荷物をロッカーに入れ、用意されたジャージとシャツに着替えます。

私を含め、男性25名くらいが受けるっぽい。
さすがに女性とは別らしい。当たり前か。
(女性はまた別の棟で治験を受けているようです)

年齢は20代前半らしき人が多い印象。30代は私含め数名程度しかいないようでした。

そもそも40代以上だと治験の年齢制限に引っかかる場合も多いですからね。
もちろん高齢の方向けの治験も中にはあるはずですが。


初日は簡単な説明があり、夕食があった後は23時の消灯まで特に何もなし。

Wi-Fiが飛んでいるので持参したパソコンやスマートフォンをいじるもよし、テレビを見るもよし、用意されているマンガを読むもよし。友達同士で来たらしい人たちはゲーム(ウイイレ)でワイワイやってました。
※病院によると思うので詳細はご確認ください

外出や飲食以外はかなり自由な印象。
私はブログでも書こうかと思っていたのですが、結構うるさくて集中できなかったのでマンガ読んでた。

消灯後は何もできないので、速やかに寝ましょう。

▼2日目

2日目は5:30に起床。
試験の都合上、食事のみならず水もここからは制限されました。

この先は制約上具体的に書けないのですが、特定の条件のもと製品の摂取、定期的な血液の採取、体重等の測定が行われます。

試験内容は特に問題なかったのですが、水分を制限しつつ何度も採血していると血管が出にくくなり途中からかなりの痛みに。
そのことを申し出たら、身体を温めて血管を出やすくしたり、2周目は「留置針」という針を挿しっぱなしで採血ができる器具を使っていただいたりなど、最大限に配慮していただけました。

無理に我慢する必要はないので、体調不良や要望などある場合にはなるべく伝えるようにしましょう。
医療機関側も可能な限りは対応してくれるはずです。


全て終わったのは19時頃。1日目と合わせて、拘束時間は1日とちょっとくらいでしょうか。
これが2週にわたって行われました。



私の場合1泊2日×2で謝礼金は46,000円

肉体労働や単純作業などをすることなく、1日目夕方〜2日目夜×2の拘束時間でこれだけもらえるのであれば、アルバイトとしてはなかなかのもの。
大学生のときに知っていたとしたら、日雇いの引っ越しバイトをするくらいならこっちに通ってただろうなあと思います。

なお日程と製品の性質上、上記は比較的謝礼が安い方だそうです。
製品の内容や日程によって額は大きく変わるので、参考までに。

治験を受ける上での注意点

実際に受けてみて、個人的に「治験を受けるならこれは知っておくべき!(逆に言えば、これをクリアできるなら治験を受けるのもアリ)」だと思うポイントをまとめてみました。

・外出、食事の制限がおそらく一番のネック

館内ではある程度自由に過ごせるといっても、外出はできません。(長期にわたる治験だと、面会はできる場合もあるようです)
食事は指定されたものだけで、間食はもちろん禁止。


友人や家族と会えず、好きなものを飲食するのも不可。

数日であればどうということはないですが、長期間だとなかなかストレスになりそうです。

・採血されまくるのが第二のネック

治験の内容によりますが、薬を飲む日には30分おきくらいに採血をする場合があります。

1回であれば大したことのない採血も、短時間で何回も何回も針を刺されるのはなかなか大変。


病院によっては前述の留置針のような配慮をしてくれるところもあるかもしれませんが、基本的には我慢するしかありません。

・空いた時間をいかに過ごすかがカギ

私の受けた1泊2日のものであればそうでもないですが、基本的には暇な時間がほとんど。
長期にわたるものだと、薬剤の投与や採血、各種測定以外は何もすることがありません。

合間の空き時間をいかに過ごすかがカギとなってくるでしょう。


本、Kindle、パソコン、スマートフォンやタブレット、試験勉強などなど時間を有意義に過ごせる、あるいは暇つぶしのできるアイテムはしっかりと揃えておくと吉。

友達同士で参加するのも効果的ですね。

・病院の設備は事前に確認しよう

私が治験を受けた病院の場合、比較的新しく設備も充実していたように思います。

ですが病院によってはWi-Fi、マンガ、ゲーム等の設備は無い可能性も。


健康診断の時などに、治験中にどういった設備が使えるのかは確認しておくと良さそうです。

・一度治験を受けると、しばらくは受けられない

一度治験を受けると休薬期間というインターバルが必要で、薬の内容によって変わりますが数ヶ月ほど次の治験は受けられません。ちなみに今回は1ヶ月でした。


例えば「治験受けまくって稼ぐぜ!」と思っていたとしても、この休薬期間があるので連続しては受けられません。ご注意ください。

あとがき

いくつか注意すべき点はありますが、短期間で稼げる割のいいアルバイトではあるかなと。

リスクがゼロではない性質上おすすめするようなものでもないですが、バイトの1つの選択肢としてもっと広く知られても良いと思うので、ここで紹介させていただきました!
新薬開発の役にも立つわけですしね。


なお、以下のサイトに掲載の案件であれば私から知人経由で紹介することもできるので、知り合いの方などは直接ご連絡いただいてもOKですよ。

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