2013年7月28日
書籍レビュー

Apple empires true character title
Apple on MacBook / markhillary

iPhoneやiPad、Macで日本、世界を席巻しているApple社。

2013年4〜6月期では若干減益になったようですが、それでも純利益が69億ドル(約6860億円)。
(※3ヶ月での数値です)

日本の大手電機メーカー各社の年間純利益すら大幅に越える水準で、依然として高い売上高、利益率を維持しています。

そんなアップルがいかに日本を含め世界のメーカーを取り込み、強大な”アップル経済圏”に取り込んでいったのかを書いたのが、今回紹介する「アップル帝国の正体」という本。

やや批判的な立場に寄っている感はあるものの、ジョブズ亡き今も快進撃を続けるアップルの暗部を描き出した本として面白く読めました!

巨大企業アップルに飲み込まれる、一時代を築いたメーカーたち

一時代を築いた、誰もが知る日本のメーカーであるシャープやソニー。

そういった日本のメーカーが築き上げてきた技術を、iPhoneに提供していることはご存知でしょうか?
(私は知らなかった)

アップルは、部品などを提供しているメーカーに対し厳しい秘密保持契約を結んでいるため、なかなかその実態というのはわかりません。

ベールに包まれたアップルと提携する各社の実態を、匿名を条件にしたりなど様々な方法で聞き出したのがこの「アップル帝国の正体」という本。

厳しい経済状況の中、圧倒的なブランド力・購買力を誇るアップルがいかにして技術力の高い日本のメーカーを取り込んでいったのか、関係者へのインタビューを通じて描かれています。

時代の変化に対応できなかった日本企業

ちょっと前までは、確かにソニーのウォークマンが、あるいはシャープの液晶テレビが市場を制覇していました。

ですが時代の変化に対応できず守りに入った結果、音楽プレーヤーではiPhoneやiPod、液晶テレビではサムスンやLGなどの安価な製品にその座を奪われる結果に。

メーカーだけではありません。日本で絶大なシェアを誇っていたNTTドコモも、ソフトバンクを始めとするiPhone勢の侵攻により、少しずつその牙城を崩されているのは周知の通り。
毎年のように「docomoはiPhoneを出すのか?」が話題になるのも、その表れでしょう。


MacやiPhone、iPadを使っているユーザーが普段そのことを意識することはまずありませんが、隆盛を極めるアップルとその製品のもう1つの側面として、アップルサプライヤーとして取り込まれる日本、世界のメーカーがいることに思いを馳せてみるのも面白いのかもしれません。

あとがき

アップルのデザインの素晴らしさや今の状況に至るまでの成功ストーリーを語る本が多い中、ある意味で負の側面にスポットライトを当てたこの本はなかなか面白かったです。

Kindleでも読めるので、未読の方はぜひ。

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