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本の「自炊」って何?なぜそれが必要?どんな方法があるの?

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本の「自炊」って何?なぜそれが必要?どんな方法があるの?

当ブログの以前の名前は、「おまえは今までスキャンした本の冊数をおぼえているのか?」
本をバラバラに裁断してスキャンし電子データ化する、いわゆる自炊(本の電子化)から始まったブログです。

2010年7月に「自炊完全マニュアル」なるものを書き始め、2011年1月にそのマニュアルを書き終えたのを機にもっと手を広げて記事を書き出し、いろいろあって現在のushigyu.netに至ります。

本の自炊方法まとめ。裁断、スキャンからタブレット・Kindleでの読書まで徹底解説!


今でも少しずつアクセスのある以前書いた自炊マニュアルですが、2年の歳月を経た現在見てみると、文章は稚拙だし、段落分けやレイアウトなど若干読みにくい部分もあります。

使用する機器はほぼ変わっていませんが、今になってみると書き足りなかった部分も。


というわけで、改めて自炊について「自炊って何」から具体的やり方、便利な活用方法まで、丁寧にまとめてみることにしました。

今回は、「本の自炊って何で、なぜ必要?どんなやり方があるの?」といったところをご説明します。


「自炊」ってなに?

まず、本の「自炊」とは何なのか改めて確認しておきましょう。

Wikipediaによると、以下の通り。

電子書籍に関する自炊(じすい)とは、自ら所有する書籍や雑誌を イメージスキャナ等を使ってデジタルデータに変換する行為(デジタイズ)を指す俗語[1]。デジタル化(スキャン)の効率化のために、書籍や雑誌を裁断機やホットプレート、アイロン等で分解する行為までを含む。
自炊 (電子書籍) – Wikipediaより)

要するに、紙の本を裁断しバラバラにして、スキャナーでPDFやJPGなどの電子データに変えてしまうことを指すのがこの「自炊」です。


ちなみに、余談ですが”自炊”という言葉の由来は

書籍の電子化の際、データを「自ら吸い込む」ことから「自炊」と呼ばれるようになった。
自炊 (電子書籍) – Wikipediaより)

とのこと。


なぜ自炊(本の電子化)をする必要があるの?

では、なぜわざわざ手間をかけて紙の本をデータ化する必要があるのでしょうか?

それは、紙の本にはない、電子書籍化した本ならではのメリットがあるから。

ざっと挙げてみると、

  • 紙の本を置くスペースが不要になり、パソコンのハードディスクやSSDに保存しておける
  • 大量の本を、パソコンやiPad等で簡単に持ち歩ける
  • ドラッグ&ドロップ等で簡単に整理や分類できる
  • 黄ばんだり破れたりなど、劣化しない
  • iPad等の電子デバイスやアプリを使えば、紙ではできない本の活用ができる
  • (例:気になる文章をEvernoteに送信、好きな場面をスクリーンショットを撮って保存、など)

もちろん「紙の手触りが好き」「電子デバイスでは目が疲れてしまう」といった方も中にはいるでしょうが、上に挙げた通り本の電子化によって得られる利便性はかなり大きいものがあります。

本を電子データ化するメリットについて、以前書いた記事は以下から。


自宅での『自炊』に必要な機器

本をデータ化するには、裁断機スキャナーが必要。

裁断機はカッター等でも頑張れば不可能ではないですが、手間や精度を考えると現実的ではないでしょう。

裁断機

私が使っているのは、DURODEX 自炊裁断機 200DXという機種。

ダーレ 自炊裁断機 DURODEX 200DX

約4万円とそれなりの値段しますが、家で継続的に大量の本を自炊するつもりなら必須アイテム。

ほとんどの本を一発でバラバラにできるのがとにかくラクなんですよね。

↓自炊裁断機 DURODEX 200DXについて詳しくはこちら
ダーレのDurodex 200DX 自炊裁断機は、1000冊自炊した私のオススメ。その理由は?


以前使っていたのは、カール事務器のDC-210N

カール DC-210N

こちらもよい機種なんですが、本1冊分の厚さだと入らないので例えばマンガだと3つくらいに小分けして裁断する必要があります。
裁断機自体は約1万円程度と比較的安価なので、設備にお金をかけたくなくて多少の手間は苦にならないなら選択肢としてはアリ。

↓DC-210Nを使った裁断手順
自炊に最適!Carl(カール)の裁断機DC-210Nを使った本の裁断手順

スキャナー

自炊用のスキャナーとしては、家庭用スキャナーの定番ScanSnapシリーズが断然オススメ。

2022年9月現在の最新機種は、タッチパネルありのScanSnap iX1600、もしくはタッチパネルがない分少し安いScanSnap iX1400


私が持っているのは、iX1600・1400より一世代前のScanSnap iX1500

こちらもタッチパネル操作が可能で、iX1600より若干読み取りスピードは落ちますが、十二分に使える。

もし安くなっているなら、iX1500を選ぶのも十分アリです。

ScanSnap iX1500

↓ScanSnap iX1500のレビューはこちら
ScanSnap iX1500の使い方と設定方法。自炊用にも優秀な超定番スキャナー【レビュー】

iPadなど、読むためのタブレットやスマホ、パソコン

スキャンしデータ化した本を読むなら、iPadがおすすめ。

他のタブレット端末でももちろん読めます。
安く済ませたければ、AmazonのFire HD 8あたりでしょうか。

もちろん、パソコンやスマートフォンで読んでもいいですね。


自宅以外での自炊にはどんな方法がある?

大きく分けると、自宅で機器を揃えてする自炊のほか、業者に本を送って電子データ化してもらう「自炊代行」、あとは地域限定になりますが裁断機やスキャナーといった設備を備えた自炊スペースに本を持ち込むという手もあります。

▼自炊代行について

機器が必要だし、手間もかかる自炊を代わりにやってくれるのが「自炊代行」というサービス。

1冊あたり百〜数百円程度で、紙の本を電子データにして送ってくれます。
(業者によってページ数や本の種類などで料金が変わってくる場合もありますので、事前によく料金表を確認しておきましょう)


ですがこの自炊代行、現在岐路に立たされています。

作家の方々が集団でこの自炊代行業者を訴え(出版社の差し金?)、結果業者が廃業するという事態が起きているのです。

スキャン代行事業は著作権侵害行為だと作家7名が原告となってスキャン代行業者2社に行為の差し止めを求めていた訴訟は、業者が解散を選択したため、原告側が実質的勝訴として訴えを取り下げた。
スキャン代行訴訟、「実質的勝訴」として作家が訴え取り下げ – ITmedia eBook USER

全ての業者が廃業したわけではありませんが、今後自炊代行が続けられるかどうかは不透明なのが現状。

とはいえ蔵書が数百冊もあると、自分で全て電子化するのはかなりの時間と労力を要します。
(私はがんばって自分でやりましたが・・・)

電子書籍の普及が一向に進まないのもありますし、ユーザーとしては自炊代行という選択肢も残しておいてほしいと思うところ。

▼自炊スペースについて

裁断機やスキャナーを備え、本を持ち込めばその場で自炊ができるのが「自炊スペース」

東京には数カ所あるようですし、大阪にも確かあったはずです。
(「◯◯(地域) 自炊スペース」といったキーワードで検索してみてください)

福岡・大名にある「ヨカラボ天神」にも、自炊スペースがオープンしています。

福岡・ヨカラボ天神の自炊スペース 福岡のヨカラボ天神内に本の自炊スペースOPEN。最新の裁断機&スキャナーで捗るぞ!年賀状や名刺のスキャンにも。

あとがき

本の『自炊』について、少しでもわかってもらえたなら幸いです!


2 COMMENTS

ゆきえ

はじめまして。
自炊についてある程度分かりましたが疑問も残りました。

最近は探せば電子書籍がすぐに見つかります。
それでも自炊する理由は何でしょうか?

返信する
@ushigyu

・既に紙で持っている本
・電子版がない本、紙で読みたくなり購入した本

この2つを電子データ化したいのが主な理由です。

もう1つのメリットとしては、電子書籍サービスが終了した場合には読めなくなってしまうリスクがあるものの、
自炊したPDF/JPGデータ本であればその影響を受けないことが挙げられます。

ただ、さすがにKindleが終了することは考えにくいので、私も最近はKindleで買うことが多いですね。

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